Project/Area Number |
16791390
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Clinical nursing
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Research Institution | Shiga University of Medical Science (2005) Yamaguchi University (2004) |
Principal Investigator |
作田 裕美 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (70363108)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Keywords | リンパ浮腫 / 予防 / 血流量 |
Research Abstract |
本研究は、乳癌術後患者のリンパ浮腫発生予測の指標として血流量測定法の応用の可能性を探るため、患者の血流量値を測定し危険範囲を明確にすること、加えて保存療法の効果と周径・血流量との関連を明らかにすることを目的に行った。研究者は、最終的にはリンパ浮腫の発生予測指標を見出すことを目的に、研究の準備研究と本研究を位置づけ、専門家のアドバイスを受けつつ、血流量測定法の指標的有効性を乳癌患者・一般女性の協力を得て探求した。 プレテストの結果と先行研究に基づき、左右上肢の周径差<(患側上肢周径)-(健側上肢周径)>が1cm以上の患者をリンパ浮腫患者と定義した。調査した結果を分析すると、(1)対象者全てにおいて、左血流量は右血流量よりも多く、(2)一般女性と非浮腫患者の血流量および血流量差には差を認めず、(3)血流量差は浮腫患者が非浮腫患者と一般女性に比べ有意に高値であった。これらから、リンパ浮腫を発症すると血流量差が増大すると思われた。さらに、(4)左右乳癌患者とも、浮腫の重症度別でみると重症度が増悪するに従い血流量差は増大し、(5)左右乳癌患者とも、%血流量差30.0以上でリンパ浮腫保有率が100%となり、非浮腫患者のMean+3SD値は29.61を示した。また、血流量差7ml/min/100g以上で、リンパ浮腫保有率が約9倍高くなった(相対危険比:9.27、95%信頼区間:2.323-36.994)。以上の結果から、%血流量差、血流量差がリンパ浮腫発症予測指標となり得、そのカットオフ値は、%血流量差29.61、血流量差7ml/min/100gであった。また、リンパ浮腫治療法の用手リンパドレナージ前後で測定したところ、用手リンパドレナージ施術直後は周径の減少が見られないが、血流量差減少の変化は確認できた。浮腫を発症すると血流量差が増大するという結果から、血流量差が減少したことは浮腫が軽快方向へ向かっていることを表していることが考えられた。今回得られた結果を今後研究発表や論文投稿し、並行して研究を継続し、リンパ浮腫の予防策を探求することを目指したい。
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