Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
日頃、誰かをケアし、ケアされている人が、お互いにアートを通して身体的・精神的なストレスを軽減することを目的としたヘルスケア・アートプログラムを実施した。平成19年度は『吹き矢』をプログラムに取り入れ、『呼吸』という生命活動をより効果的に行うことに加えて、アートの視覚的な楽しさ、身体的な爽快感を体験することを目的に行った。ボランティア16名を含めた62人の参加があった。吹き抜けの空間いっぱいに垂らした大きな布に絵の具の入った風船をぶら下げ、吹き矢の的にし、参加者が吹き矢を放つと風船が割れ、中の絵の具がはじけて布に様々な色彩や形が描かれたアート作品ができるようにし、視覚や聴覚を刺激しながら楽しめるよう工夫した。吹き矢は単純な動きではあるがゲーム性が強く、子どもから大人まで夢中になっていた。また障害の有無に関わらず、子どもから高齢者と幅広く楽しめ、プログラムによる開放感を高め、参加者からは「日常では経験できないような大きな作品を創り出すことで楽しさと爽快感が得られた」という意見が得られた。また、対象者同士の世代を超えた交流みられ、「他の家族とゆっくり話す時間が出来た」、「次も交流をしながら楽しみたい」等、人と人とがつながりを求める原動力になる効果も示された。また第11回日本在宅ケア学会にて、ケアする人へのヘルスケア・アートプログラム(HCAP)の実践報告を行い、参加者との意見交換などを通してケアする人へのケアやアートプログラムについて知見を得ることができた。平成18年度は最終年度にあたるため、平成16年度から平成18年度の科学研究費補助金にて行った『ケアする人を支えるヘルスケア・アートプログラムの開発と地域ケアシステムの構築』研究活動をまとめた報告書を作成し、関係者に配布した。