新出土資料(墓碑誌と墓室壁画)から見た初唐武周期の政治闘争史に関する研究
Project/Area Number |
16H00017
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
史学
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
小林 岳 早稲田大学, 高等学院, 教諭
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Project Period (FY) |
2016
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥420,000 (Direct Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2016: ¥420,000 (Direct Cost: ¥420,000)
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Keywords | 章懐太子李賢 / 唐代墓室壁画・墓碑誌 / 唐周政治史(宮廷闘争史) |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は唐高宗朝の李忠、李弘、李賢の廃太子事件や則天武后の臨朝称制と武周革命にいたる政治闘争および復辟した中宗および睿宗と懿徳太子、永泰公主、太平公主など唐朝皇族と外戚武韋一族の政治闘争について伝世史料と新出土資料(章懐太子墓壁画・同墓誌、懿徳太子墓壁画、永泰公主墓壁画・同墓誌など)の二方面から考察して高宗朝から武周朝および玄宗朝初期にいたる唐周二王朝の政治史究明を目指すものである。 今次は2016年4月から17年3月まで既収集資料の整理、分析、データベース化をおこなうとともに北京市および西安市にて研究情報の収集と出土資料の調査を実施した。 12月18日~22日に実施した調査行では、北京市にて中国社会科学院専任研究員王博氏と面談して同氏が専門とする唐代礼制史に関する研究情報の収集および同氏の中文翻訳による拙著『後漢書劉昭注李賢注の研究』(汲古書院、2013)の中文版刊行に関する協議をおこなった。また西安市では大唐西市博物館にて「大唐故左千牛將軍贈左金吾大將軍清河郡開國公房公墓誌銘」の墓誌石の調査および写真撮影をおこなうとともに、陝西歴史博物館附属壁画館にて隋唐墓壁画の再調査をおこなった。とくに懿徳太子墓「儀仗図」・「闕楼図」、永泰公主墓「女侍図」、章懐太子墓「打馬球図」・「礼賓図」・「狩猟出行図」の調査では貴重な成果を得た。一例を挙げれば「狩猟出行図」について懸案であった最前列に位置する黒馬騎乗の人物について、それが章懐太子李賢その人であること、またその頭部が欠落する理由について考察するに必要な最新の研究情報を得るに至った。今後は、それに基づく私見を公表すべく論文執筆を進めたいと考えている。 最後に現地では研究資料の調査・購入もおこなったことを記しておきたい。
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Report
(1 results)
Research Products
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