読解リテラシー向上のための古典教育の研究―国文学研究と教育心理学を基盤として―
Project/Area Number |
16H00094
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教科教育学Ⅰ(文科系)A
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
加藤 直志 名古屋大学, 教育学部附属中・高等学校, 教員
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Project Period (FY) |
2016
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥410,000 (Direct Cost: ¥410,000)
Fiscal Year 2016: ¥410,000 (Direct Cost: ¥410,000)
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Keywords | 協同的探究学習 / 和本リテラシー / わかる学力 |
Outline of Annual Research Achievements |
○研究目的 近年のPISA調査などの国際学力調査の結果から、日本の子ども達は自分の考えを根拠に基づいて説明したり、日常の経験と結びつけて考えたりすることが苦手であることが指摘されている。これら「読解リテラシー」を向上させるため、近年、教育心理学の教科教育への援用が注目されている。本研究は、教育心理学の方法論を取り入れながら、古典教育を中心とする国語科の授業において、生徒達の「読解リテラシー」向上をうながすための授業改善・教材開発、さらには有効性の検証を目的とした。 ○研究方法 本研究では、前述した目的を達成するために、年間を通じて、藤村宣之氏(東京大学大学院教育学研究科教授、本研究の研究協力者)の提唱する「協同的探究学習」[①限定した問題(解・解法・表現に多様性のある問題)②個別探究時間の確保(思考プロセスの自己説明)③協同探究場面での多様な考えの発表と比較検討(クラス全体での話し合いを通じた、知識の関連づけ)④再度の個別探究の4点を特徴とする]を国語科の授業に随時取り入れた。また、日本近世文学会と協力し、古典教育にくずし字を取り入れる試みとも関連づけながら、授業研究を行った。 ○研究成果 研究代表者が担当した中学2年生の国語を中心に、協同的探究学習による授業方法や教材開発を行うことができた。特に、中学2年生の定番教材ともいえる『平家物語』や漢詩といった古典分野において、新たな知見を得ることができた。また、中学1年生の担当教員にも協力を求め、日本近世文学会との協力関係のもと、和本リテラシー向上のための授業開発を行うこともできた。それらの授業で身についた力をどう評価するのかについて検討していくことや高校の授業との関連を探ることが今後の課題である。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)