外来化学療法におけるがん患者指導管理料3のアウトカムと医療経済効果の基盤研究
Project/Area Number |
16H00557
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
薬学Ⅳ-A
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
河添 仁 愛媛大学, 医学部附属病院, 薬剤師
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Project Period (FY) |
2016
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥320,000 (Direct Cost: ¥320,000)
Fiscal Year 2016: ¥320,000 (Direct Cost: ¥320,000)
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Keywords | 外来化学療法 / がん患者指導管理料3 / 医療経済効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
○研究目的 愛媛大学医学部附属病院(当院)では、2014年8月よりがん患者指導管理料3を算定できる体制を整え、薬剤師が患者指導を行っている。がん患者指導管理料3を算定することが外来化学療法の質及び安全性に貢献できるのか不明である。また、その医療経済効果という指標で結果が求められている。本研究では外来化学療法におけるがん患者指導管理料3の副作用改善効果と医療経済効果を推算することを目的とする。 ○研究方法 本研究は観察研究であり、当院倫理委員会の承認を得た。2014年8月~2015年8月の期間において、がん患者指導管理料3の算定を行った582件を電子カルテより抽出し、後方視的に調査した。なお、副作用は有害事象共通用語規準v4.0日本語訳JCOG版を用いてGrade分類し、介入後で副作用のGradeが1以上低下した場合を改善と定義した。主要評価項目は副作用改善率とし、さらに、薬学的介入から得られる医療経済効果を先行研究の手法を用いて推算した。 ○研究成果 薬学的介入の転帰が「改善」は29件(51.8%)であった。薬学的介入後でGrade1、Grade2、およびGrade3の軽減はそれぞれ14件、11件、4件で医療経済効果は合計11,360,000円と推算された。すなわち、がん患者指導管理料3の算定対象患者において、副作用に対する薬学的介入による改善率は5.0%の割合で生じて、1件あたり医療経済効果は392,000円となった。外来化学療法における薬学的介入は副作用を重篤化する前に軽減することによって、外来化学療法の質と安全性に貢献することを示した。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)