非侵襲的動態イメージングによる骨疾患治療への天然物リガンドの探索
Project/Area Number |
16H00687
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
歯学
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
岩竹 真弓 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教務職員
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Project Period (FY) |
2016
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥560,000 (Direct Cost: ¥560,000)
Fiscal Year 2016: ¥560,000 (Direct Cost: ¥560,000)
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Keywords | 破骨細胞 / ポリフェノール |
Outline of Annual Research Achievements |
TRAP染色、骨吸収能の評価から5uMの低濃度でのカスタラジン・プニカラジンの添加でほほ完全に破骨細胞形成が抑制されることが分かった。また細胞毒性試験の結果から50uMの高濃度処理においても生存率に影響を与えることなく、カスタラジンとプニカラジンは類似した薬理特性をもつことが示唆された。 しかしながら、細胞内シグナルの抑制効果についてはわずかに異なる現象が見られた。プニカラジンなどのエラジタンニンは小腸で加水分解されエラグ酸となり吸収される。エラグ酸の一部は腸内細菌によって徐々に代謝されウロリチン(UrolithinAおよびUrolithin B)に変換されて吸収される。エラグ酸やウロリチンは肝臓の解毒酵素で代謝されて尿中に排泄される。そこでこれらの化学構造・化学変化に着目し、破骨細胞における代謝産物による効果を確認したところ、加水分解されて消化管内で生成されるエラグ酸についてTRAP染色、細胞毒性アッセイ、抗酸化酵素mRNA解析の結果、プニカラジン・カスタラジンと同様の抑制効果が確認できた。さらにエラグ酸が代謝されて生成されるウロリチンによる効果を調べたところ、破骨細胞形成についてはカスタラジン・プニカラジン、エラグ酸と同様の結果が得られたが、抗酸化酵素HO-1のmRNA発現は著しく増大することが分かった。 このことから破骨細胞形成抑制作用のメカニズムの一つとしてエラジタンニン→エラグ酸→ウロリチンという代謝とエラグ酸やウロリチンの作用が関連していることが推察される。破骨細胞形成抑制に有効なポリフェノールをin vitroで詳細に解析できたため、今後はプニカラジン・カスタラジン・ウロリチンについてマウスへの投与を実施して、in vivoで薬効評価を行う。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)