Development of setting method of the optimum 2D section for seismic assessment of irrigation dam
Project/Area Number |
16H05000
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Rural environmental engineering/Planning
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
小林 晃 関西大学, 環境都市工学部, 教授 (80261460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木山 正一 京都大学, 農学研究科, 助教 (20293920)
安室 喜弘 関西大学, 環境都市工学部, 教授 (50335478)
山本 清仁 岩手大学, 農学部, 准教授 (60362430)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥16,250,000 (Direct Cost: ¥12,500,000、Indirect Cost: ¥3,750,000)
Fiscal Year 2018: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2017: ¥6,110,000 (Direct Cost: ¥4,700,000、Indirect Cost: ¥1,410,000)
Fiscal Year 2016: ¥6,110,000 (Direct Cost: ¥4,700,000、Indirect Cost: ¥1,410,000)
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Keywords | ロックフィルダム / 耐震性評価 / 地震 / 画像解析 / 3次元解析 / ダム / 3次元挙動 / 振動台実験 / 数値シミュレーション / 国土保全 / 長寿命化 / 地震記録 |
Outline of Annual Research Achievements |
福島県で観測された東北地方太平洋沖地震の余震記録をさらに詳細に分析した。左岸地山から水平方向に入力した地震波形とダム堤敷から鉛直方向に入力した地震波形が重なり、天端中央部で堤軸方向波が増幅されると、堤体の振動は複雑になり、天端中央部で上下流方向の振動が制限される傾向を確認した。これについて、地盤工学会誌、農業農村工学会誌に発表した。 このような実測分析結果に基づき、地山の振動が堤体の振動に与える影響を多方面から検討するために、1G振動台実験を実施した。地山をシリコンゴムでモデル化し、ダム堤体を粘土で作成した。そして、振動状態を高速度カメラ映像の画像解析を用いて分析した。その結果、地山モデルの基礎部分の高さを高くし、地山の揺れを強調したモデルで実験を行うと、入力振動数が大きくなると、地山は複雑な振動を示した。そして、その場合には、ダム堤体も最大断面で最も揺れる状態ではなく、複雑なモードで振動し、実測事例と似た挙動が再現された。これについては、バンコクで行われた国際シンポジウムで発表した。 また、地山を考慮した3次元モデルを用いた解析も行った。今年は入力周波数が堤体振動挙動に与える影響を考察した。入力周波数は地山と堤体の両方を含めたモデルの1次固有振動周波数と同じである場合には、堤体は1次モードの振動形態を示したが、その他の堤体固有周波数、地山固有周波数の入力波に対しては、最大断面で最も大きな加速度を示すことは変わらないが、その他の断面では、下端と上端で加速度方向が変わるなど、高次モードの揺れが発生することを確認した。これについては、中間報告として、農業農村工学会ダム委員会にて報告した。 その他、画像解析技術の開発や現地での土の状態の把握方法について検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実測記録の検討から、左右岸地山からの水平方向振動の入力が確認された。しかし、それは地震により、上下流方向振動波であったり、堤軸方向波であったりし、それにより堤体の振動挙動が影響を受けることが分かった。これは、本研究で初めて発見された現象である。 数値解析では天端における複雑な振動モードの再現は難しかったが、最大断面以外の高次モードの振動が確認できた。これは、天端におけるクラックの入り方に影響を与える可能性があり、今後の耐震性評価において留意するべき点を指摘できる可能性がある。 また、振動台実験においては、地山の振動挙動の違いがダム堤体の挙動に影響を与えることが明らかになった。実験により最大断面以外で最大加速度を示す場合を再現できたことは、2次元横断面解析における断面の選定に大きな影響を与える可能性があり、耐震性評価におけるモデル設定を検討する必要性のあることが分かった。 さらに、実験において画像解析による分析は簡便に多点の情報を入手することができ、モニタリング手法として優れていることが分かった。
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Strategy for Future Research Activity |
室内実験において、地山の弾性係数を変えた材料でモデル化し、同一形状において入力波が異なる場合の堤体挙動の違いを考察する。弾性係数の違いは入力周波数による地山振動挙動の違いとなるので、この実験により地山振動挙動が堤体振動挙動に与える影響をさらに詳細に検討できる。また、挙動観測には画像解析手法が非常に有効であることが分かったが、今年度は3次元のモーションキャプチャー技術の導入を検討し、挙動を三次元的に分析し、より詳細に地山振動の影響を考察する。 数値シミュレーションは3次元モデルの作成に非常な労力を要する。そのため、1つの幾何形状に限った検討となるが、振動台実験では難しい、材料特性の細かな違いや3次元の入力波形の違いによる影響を考察する。 さらに、三次元画像処理技術や非破壊検査技術についての検討を深め、これの技術を現場に適用する可能性についても検討を加え、実験観測手法の高度化とともに、成果の実務への展開の可能性についても検討する。
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Report
(2 results)
Research Products
(30 results)