Project/Area Number |
16H07062
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Surgical dentistry
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
太田 美穂 九州大学, 大学病院, 医員 (20778857)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | IgG4関連疾患 / 自然免疫 / MARCO / 唾液腺疾患 / マクロファージ |
Outline of Annual Research Achievements |
高IgG4血症と病変局所における著明なIgG4陽性形質細胞浸潤を特徴とする全身性疾患である、IgG4関連疾患においては発症および病態形成のメカニズム(特に自然免疫の関与)は未だ明らかとなっていない。 われわれはDNAマイクロアレイ解析の結果から、自然免疫関連遺伝子としてコラーゲン様構造マクロファージ受容体(MARCO)を抽出し、マクロファージ上にその発現を確認した。MARCO以外にもIgG4関連疾患患者において発現上昇を認め、自然免疫応答に重要であるToll-like Receptorファミリーについてもその発現細胞を検討中である。 MARCOのリガンドとしては、細菌リポ多糖(LPS)、アセチル化低密度リポタンパク質(LDL)、ストレス時に産生される酸化脂質、アポトーシス細胞や、ナノ粒子(カーボンナノチューブ、シリカやPM2.5など)がこれまでに報告されている。この中でも特に、当院を受診したIgG4関連疾患患者の発症時期と大気中のPM2.5の月別濃度の関連性について臨床的検討を行ったところ、興味深いことにPM2.5の濃度が高い時期にIgG4-RDの発症も多くなっていることがわかった。このことよりMARCOがIgG4関連疾患の発症に関与していることが示唆された。MARCOやMARCO発現細胞を標的とした新規標的分子治療へ展開できる可能性があると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでの検討により、自然免疫関連分子であるMARCOやそのリガンド、その他の因子についてのIgG4関連疾患の病因、病態における関与が示唆されたため。
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Strategy for Future Research Activity |
さらに症例数を増やし、MARCOおよびその他の疾患関連分子について、発現細胞の詳細な同定ならびに組織から抽出を行う。また、IgG4関連疾患患者の臨床所見を収集し、さらに血液サンプルを採取してアレルゲン特異的リンパ球刺激試験を行いたいと考えている。
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