偏光ラマン分光法を用いた結晶性高分子材料のその場3次元配向評価
Project/Area Number |
16J00528
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Polymer/Textile materials
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
木田 拓充 金沢大学, 自然科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2019-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2018: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2017: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ラマン分光法 / 分子配向 / 結晶性高分子 / 一軸引張試験 / 分子量 / 結晶性高分子材料 / 3次元配向評価 / 高分子材料物性 / 一軸変形 |
Outline of Annual Research Achievements |
。今年度は、高分子材料の物性を左右する構造パラメータである分子量や分子量分布、分岐構造が異なるHDPEを用いることで、これらの構造の違いが分子配向挙動に与える影響を評価した。いずれの試料ともに、一軸延伸過程で試料の不均一変形(ネッキング)が開始すると同時に、分子鎖が延伸方向ではなく、延伸方向に対して30-60°程度傾いた方向へと配向する挙動が確認できた。これは、同じく結晶性高分子材料であるイソタクチックポリプロピレンにも共通して観察されており、高い結晶度を有する結晶性高分子材料特有の分子配向挙動であると考えられる。試料の不均一変形が終了すると、分子配向状態は試験片幅方向および厚み方向にはほぼ均一であり、延伸方向に対して分子鎖が配向する一軸配向挙動を示した。また、分子量が低い試料、もしくは分子量分布が広い試料ほど分子鎖が延伸方向へとより高度に配向することがわかった。分子量は主に結晶ラメラのサイズに影響を与えており、分子量が低い試料ほど結晶ラメラのサイズが小さくなるため、延伸方向への分子配向が促進される。一方、分子量分布が異なるHDPEはいずれも結晶ラメラのサイズがほぼ等しいが、分子量分布が広い試料ほど結晶ラメラを繋ぐタイ分子の量が増加した。これらのタイ分子は結晶間の応力伝播素子として働くため、分子鎖が延伸方向へとより高度に配向したと考えられる。また、短鎖および長鎖分岐を有する一部のHDPE試料は一軸延伸過程において、一部の分子鎖が試験片幅方向及び厚み方向へと配向する特異的な配向挙動を示した。このような配向挙動は、本研究で開発した3次元配向評価法ではないと検知できないものであり、今後は分岐の数や分布の情報を参考にし、このような特異的な配向挙動のメカニズムを構造論的に解明することに取り組む予定である。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(31 results)