カーボンナノチューブを用いる光機能性分子の二量体構造ー物性相関の解明
Project/Area Number |
16J01983
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Organic chemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
白 鎭碩 京都大学, 大学院工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2016: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | ポルフィリン / 単層カーボンナノチューブ / 二量化 / 光物性 / アリール付加反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では単層カーボンンナノチューブ(Single-walled carbon nanotube, SWNT)の側壁へアリールラジカル付加反応を行い、ポルフィリンの二量体・単量体の選択的形成を実現した。アリールラジカル付加反応では、2 個のアリール基がSWNT上で隣接した位置に固定されると理論的に予測されており、報告者の先行研究により近年初めて検証された(Nature Communications 2015, 6, 7732)。アリールラジカル付加反応を用いてポルフィリン分子を一段階および二段階反応によりSWNTに連結し、SWNT-ポルフィリン二量体複合体およびSWNT-ポルフィリン単量体複合体を選択的に創出し、ポルフィリン二量体がSWNT-ポルフィリン複合体の光物性に与える影響を詳細に検討した。さらに、ポルフィリンとSWNT間のリンカーとしてフェニレン基、ナフタレン基、フラン基を用いることでSWNT上のポルフィリン二量体構造の系統的な変化による光物性の変化も検討した。他のポルフィリン二量体と比べてポルフィリン面がお互いに向かい合っている構造の二量体の場合、吸収スペクトルで比較的に大きな変化が見られた。 一方、単層カーボンナノチューブを用いた系では電荷分離状態と並んでしばしばエキシプレックス生成が観測される。従って、エキシプレックス生成と減衰過程を正しく理解することは光電荷分離状態の有効利用のために重要である。本研究ではポルフィリンの二量化によりポルフィリン-SWNT間エキシプレックスが単量体と比べて長寿命化され、その寿命はリンカーの構造により異なることがわかった。 これらの結果から、ポルフィリン二量化はエキシプレックス状態を長寿命化し、ポルフィリンーSWNT間リンカーの構造もその寿命に大きな影響を与えていることを見出した。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)