Project/Area Number |
16J02711
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Condensed matter physics I
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
上田 大貴 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2019-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2018: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2017: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2016: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | マルチフェロイック / 共鳴回折 / 磁気ドメイン / ランダウ理論 / 対称性 / キラリティ / 電気磁気効果 / 共鳴X線回折 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は磁気構造キラリティに関する進展、またそれに関連した共鳴X線回折の基礎学理に関する新たな知見が得られた。 室温マルチフェロイック物質であるZ型六方晶フェライトSr3Co2Fe24O41を主な対象とし、放射光X線を用いた磁気ドメイン構造観察や巨視的な電気磁気応答に関する実験結果を対称性の議論によって包括的に理解した。 前年度までに、本物質にはフェリ磁性成分とサイクロイダル成分に起因する2種類の独立した磁気ドメインが存在することが分かっていた。今年度はこれらのドメインに対する磁場効果を詳細に調べ、磁化反転(フェリ磁性成分の反転)によってサイクロイダル成分が必ず反転(右回り⇔左回り)することを明らかにした。この実験結果を、結晶構造の対称性に着目したランダウ理論により議論した。その結果、自由エネルギー中に電気分極、磁化、磁気構造キラリティといった複数の秩序変数が互いに結合した結合項が含まれ得ること、またその存在によって磁化反転に付随した各秩序変数の挙動を説明できることが明らかになり、磁気ドメインの変遷と巨視的な電気磁気効果に関する実験結果を包括的に説明することができた。 前年度までにY型六方晶フェライト(Ba,Sr)2CoZnFe11AlO22ではスピンキラルな成分とは独立に共線的反強磁性成分が共鳴X線回折において回折強度の円偏光依存性として観測できるドメインを形成することを明らかにしていた。本年度はこの円偏光依存性の起源が磁気散乱と電荷散乱の干渉効果にあることを、一般の磁性体を想定した同干渉効果の導出、ならびに同物質の具体的な磁気構造への適用によって明らかにした。なお上記のZ型六方晶フェライトにおいても同干渉効果が円偏光依存性の起源であることが判明しており、同効果の適用によって様々な種類の磁気ドメインの観察が可能となることが期待される。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(18 results)