Project/Area Number |
16J02724
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Mathematical physics/Fundamental condensed matter physics
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
関 孝一 新潟大学, 大学院自然科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2017: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2016: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 磁性 / スピン / 相転移 / フラストレーション / モンテカルロシミュレーション / 臨界現象 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究では、イベント連鎖モンテカルロ法を用いることで、結合チューブ系と積層カゴメ格子系において実現する二種類の立体秩序Cuboc1, 2への相転移を解析した。イベント連鎖モンテカルロ法は近年提唱された新しいシミュレーション手法であり、フラストレーション系における緩和を劇的に改善する。詳細な解析の結果、結合三角チューブ及びJ1-J2積層カゴメ格子におけるCuboc2転移ではエネルギーヒストグラムにダブルピークが現れ、弱い一次転移であることが明らかとなった。さらに、J1-J2積層カゴメ格子と断熱的に接続されたJ1-Jd積層カゴメ格子におけるCuboc2転移では、ダブルピークが見えにくくなるものの一次転移を支持する結果が得られた。一方で、最近接相互作用が反強磁性のJ1-Jd積層カゴメ格子におけるCuboc1転移では、二次転移的な振る舞いが得られたが、推定されたηは誤差の範囲で0になった。そこで、相互作用パラメータを変化させて詳細に相転移を解析したところ、パラメータと共に臨界指数がシフトした。このような臨界指数の非普遍的な振る舞いは、バルクの極限で弱い一次転移が出現する兆候であると考えられる。以上の解析により、結合チューブ及び積層カゴメ格子における立体秩序Cuboc1, 2への相転移はどちらも弱い一次転移であり、立体秩序への相転移を記述すると考えられる対称性に基づいた有効模型であるO(3)×O(3) Landau-Ginzburg-Wilson模型の漸近展開で得られている結果と整合することを数値シミュレーションの立場から明らかにした。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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