Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
GalTBlについては、前年度までで大まかな全体構造は得られていたが、活性中心に関しては不明瞭な電子密度のデータしか得られていなかった。様々な結晶化条件を検討し、基質の1つであるUDP-ガラクトースの存在の下で結晶化を行った結晶のデータセットの取得に成功した。糖の電子密度は不明瞭であったが、UDPのαリン酸に関しては比較的強い電子密度が見られた。この構造により、酵素の基質認識に関する示唆が得られた。これを元に、周囲の残基のAla変異体を12種作製した。これらについて活性測定を行い、ほぼ全ての変異体で活性が著しく低下したことにより、これらの残基が触媒反応に関わっている可能性が極めて高いことが示された。さらに野生型GalTBlについて、酵素学的パラメータを算出した。Gal1Pに対するKmが2.56 mMであるのに対し、GalNAc1Pに対するKmが0.0492 mMと、約50倍高い親和性を示すことが分かった。この結果は、GalTBlがGalNAc1Pを基質とするように適応していることを示しており、N-アセチル基およびその認識が同種のGalTを保有するビフィズス菌の資化において非常に重要であることを示すものとなった。SiaBb3のβ-GalNAcaseドメインに関しては結晶化が難しく、結晶を形成する条件を見出すことはできなかった。Sialidaseドメインに関しては結晶化に成功し、2.5 A程度の分解能を示すデータセットの取得に成功した。しかし、分子置換によっては構造決定は難しく、位相決定が必要なことが明らかになった。今後引き継がれて構造決定に至ることが期待される。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Journal of Biological Chemistry
Volume: 292 Issue: 29 Pages: 12126-12138
10.1074/jbc.m117.777391