タンパク質模倣ゲルの構造変化を用いた自律応答型薬物放出システムの構築
Project/Area Number |
16J04332
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biomedical engineering/Biomaterial science and engineering
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
松本 和也 関西大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | pH応答性 / 抗がん剤 / Poly(L-glutamic acid) / ゲル |
Outline of Annual Research Achievements |
i) 研究の方法 ①抗がん剤のリガンド分子を側鎖に導入したポリペプチドを合成した。抗がん剤と包接錯体を形成したポリペプチドを架橋して抗がん剤内包ポリペプチドゲルを合成し,そのpH変化による二次構造の転移挙動を検討した。外部pHを変化させ,抗がん剤内包ポリペプチドゲルが構造転移した時の抗がん剤放出挙動を検討した。 ii) 研究成果 抗がん剤内包ポリペプチドゲルを合成する際の条件と得られたゲルの二次構造が薬物放出挙動に及ぼす影響を調べ以下のような成果が得られた。 ①合成したポリペプチドゲルは,pHが中性から弱酸性に変化することにより体積が減少し,二次構造がランダムコイルからアルファヘリックスへ転移することがわかった。抗がん剤内包ポリペプチドゲルは,分子インプリント法により形成された分子認識サイトにより,中性pHでは抗がん剤と包接錯体を形成し,抗がん剤の放出を抑制できることが明らかとなった。弱酸性pHでは, 抗がん剤内包ポリペプチドゲルは収縮しているにも関わらず,抗がん剤を放出した。したがって,ポリペプチド鎖がランダムコイルからアルファヘリックスへ構造転移したことにより,抗がん剤との包接錯体が不安定化され,抗がん剤に対する複合体形成能が低下したために,抗がん剤が放出されることがわかった。抗がん剤内包ポリペプチドゲルは,高分子鎖の構造転移に起因した分子認識変化を利用して薬物放出可能であることから,わずかなpH変化により薬物を放出できる鋭敏な刺激応答性DDSキャリアとして期待できる。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)