新規な高周期14族元素間多重結合化合物の合成とその小分子活性化反応の検討
Project/Area Number |
16J05501
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Organic chemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
菅原 知紘 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2019-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2018: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2017: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2016: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | ジゲルミン / 環状ジゲルメン / 芳香族性 / 小分子活性化 / 末端アルケン / カルコゲン化反応 / エチレン / アルキン / 環化三量化反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、新しい高周期14族元素間多重結合化合物を合成し、その性質解明の知見を基に、小子活性化反応の検討を目的とした。本年度は、新規なゲルマニウム間三重結合化合物であるジゲルミンとオレフィンとの反応から生じた、環状ゲルマニウム間二重結合化合物「1,2-ジゲルマシクロブタジエン」の特異な性質に着目し、1,2-ジゲルマシクロブタジエンをビルディングブロックとした新規な含ゲルマニウム化合物の合成を目指した。 種々の基質との反応を検討した結果、1,2-ジゲルマシクロブタジエンとSe=P(NMe2)3との反応において、セレノフェンの2,5位の炭素がゲルマニウムに置き換えられた2,5-ジゲルマセレノフェンが高収率で得られた。この生成物は、非局在化した6π電子系環状骨格を有しており、実験結果と理論計算の両面から芳香族性を示すことが判った。さらに反応性に関する検討結果から、安定化合物として空気中存在できる一般的なセレノフェンとは異なり、合成した2,5-ジゲルマセレノフェンは温和な条件で無触媒にもかかわらず、水素やアセチレンなどの不活性な小分子を速やかに活性化させることを見出した。 1,2-ジゲルマシクロブタジエンの反応性をより詳細に検討したところ、内部アルキンとの反応において、[2+2]環化付加して生じた1,4-ジゲルマベンゼンが得られることが判った。ベンゼン環中の1,4位の炭素原子を他の高周期14族元素に置き換えた1,4-ジメタラベンゼンを安定に合成・単離した例はこれまでに報告されておらず、今回が初めての合成例である。得られた1,4-ジゲルマベンゼンは、光照射によって対応するジゲルマデュワーベンゼンへと容易に異性化し、さらにアルキル基を有するジゲルマデュワーベンゼンは加熱によって1,4-ジゲルマベンゼンを再生成する熱応答性分子であることが判った。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(25 results)
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[Journal Article] 1,2-Dihalodigermenes bearing bulky Eind groups: synthesis, characterization, and conversion to halogermylenoids2018
Author(s)
Hayakawa, N.; Sugahara, T.; Numata, Y.; Kawaai, H.; Yamatani, K.; Nishimura, S.; Goda, S.; Suzuki, Y.; Tanikawa, T.; Nakai, H.; Hashizume, D.; Sasamori, T.; Tokitoh, N.; Matsuo, T.
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Journal Title
Dalton Trans.
Volume: 47
Issue: 3
Pages: 814-822
DOI
Related Report
Peer Reviewed
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[Journal Article] Reaction of a Stable Digermyne with Acetylenes: Synthesis of a 1,2-Digermabenzene and a 1,4-Digermabarrelene2016
Author(s)
Sugahara, T.; Guo, J.-D.; Sasamori, T.; Karatsu, Y.; Furukawa, Y.; Espinosa Ferao, A.; Nagase, N.; Tokitoh, N.
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Journal Title
Bull. Chem. Soc. Jpn.
Volume: 89
Issue: 11
Pages: 1375-1384
DOI
NAID
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
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