Project/Area Number |
16J05704
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Nerve anatomy/Neuropathology
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
松永 友貴 慶應義塾大学, 医学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | N-カドヘリン / リーリン / 細胞凝集 / 皮質形成 / 細胞移動 |
Outline of Annual Research Achievements |
大脳皮質の神経細胞は、脳表面に平行な6 層からなる多層構造を形成する。辺縁帯に存在するCajal Retzius 細胞から細胞外に分泌されるリーリンが欠損するリーラーマウスでは、層構造が全体として逆転するという大きな表現型を呈することが知られている。リーリンは、脳室面から移動してきた細胞の移動停止シグナルと考えるのが一般的であったが、所属研究室での先行研究で、リーリンがin vivo において移動中の神経細胞の凝集を誘導することが見いだされた。 私は初代培養神経細胞を用いて、リーリンが神経細胞の凝集を直接誘導することを明らかにした。また、このリーリンが細胞接着分子であるN-カドヘリンを使って神経細胞同士を接着させ、凝集させることを発見した。 しかし、培養実験では「リーリンが神経細胞間の接着力を高めて集合させる」機能だけでは説明がつかない結果が得られた。そこで、数理モデルを用いたシミュレーションによって検討した結果、神経細胞間の接着力増強は一時的にしか起こらず、強くなった後に弱くなることが推測された。次にその可能性を検証するために、原子間力顕微鏡を用いてN-カドヘリンを介した神経細胞の接着力を直接測定した。その結果、リーリンによる神経細胞の接着力増強は持続的なものではなく、一度強まった接着がその後弱まるという一時的な現象であることが明らかになった。 また、in vivoにおいて、神経細胞間の接着力増強がその後弱まらないとどのようなことが起こるかを調べる為に、子宮内胎児脳電気穿孔法を用いて、マウス胎児の脳でN-カドヘリンを介した接着が強いまま弱まらないようにしたところ、脳の層構造形成が乱れることが明らかになった。これらの結果は、正しく脳の層構造が作られるためには、リーリンによって起こる神経細胞間の接着力増強が、その後、弱くなる必要があることを示している。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)