酸素プラズマに対する植物の酸化ストレス応答機構の解明と動物細胞活性制御への応用
Project/Area Number |
16J07133
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Plasma electronics
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
小野 大帝 九州大学, 総合理工学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2017: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2016: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 大気圧プラズマ / 誘電体バリア放電 / 活性酸素種 / シロイヌナズナ / カルス / 成長促進 / 肝星細胞 / 抗線維化 / 低圧酸素プラズマ / 成長促進効果 / 一重項励起酸素分子 / チオール化合物 / 遺伝子発現解析 / 植物ホルモン |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,(1)プラズマ中の活性酸素種によって誘導される植物の成長促進のメカニズム解明,(2)プラズマ中の活性酸素種による動物細胞の活性制御に関する研究を行った. (1)同植物個体間で生じる成長のばらつきといった個体差を小さくするために,理研BRCから提供された未分化植物細胞塊のカルスを使用し,植物の成長促進のメカニズム解明を行った.誘電体バリア放電によって生成した活性酸素種を30-120秒間照射したシロイヌナズナのカルス(細胞株名:gnom)の重量は,未照射時の約105-120%となった.活性酸素種を60秒間照射したカルスに対して遺伝子発現解析を行った結果,植物ホルモンの1つであるブラシノステロイドの産生後から生理作用に至るまでのシグナル伝達経路内に存在し,細胞伸長に関係する遺伝子の発現量が,未照射時のものと比べて有意に増加していた.従って,プラズマ中の活性酸素種を用いたカルスの成長促進の要因の1つは,ブラシノステロイドに関係する遺伝子の発現量増加によって誘導される細胞伸長であると考えられる.(2)プラズマを用いた植物の成長促進の研究で得た知見をもとに,プラズマ中の活性酸素種による肝臓の線維化に関係する肝星細胞(細胞株名:LX-2)の活性制御を行った.肝星細胞を含む培養液DMEMに対して,誘電体バリア放電によって生成した活性酸素種を5-10分間照射し,培養24時間後の遺伝子発現量を定量PCRによって定量化した.その結果,肝星細胞の線維化マーカーであるα-SMA及びCollagen1A1の各照射時間における発現量が,未照射時の40%未満となった.この結果から,プラズマ中の活性酸素種の照射によって,肝星細胞の抗線維化(活性化抑制)が誘導されることが示された.本研究で得られた抗線維化の結果は,線維化疾病に対する新しい治療法の確立とプラズマ応用の新しい可能性を示すものである.
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)