バンド伝導性ポリマー半導体における構造・物性相関の研究
Project/Area Number |
16J07912
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Condensed matter physics II
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山下 侑 東京大学, 新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2019-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2018: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2017: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2016: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 高分子 / 高分子半導体 / 化学ドーピング / バンド伝導 / 配向化 / アニオン交換 / 構造物性相関 / 半導体 / ドーピング / キャリア伝導 / イオン交換 / 有機半導体 / 磁気抵抗効果 / キャリアドーピング |
Outline of Annual Research Achievements |
高分子半導体は溶液プロセス可能な電子材料として注目を集めている。その主鎖(~50 nm程度)はモノマー間で共役が広がるように重合されているが、デバイスのスケール(数~100 μm以上)における伝導には集合体構造に依存する。特には高分子主鎖がπスタックすることによって2次元面内にキャリア伝導パスや混成軌道が広がることが重要である。高分子半導体ではホッピング伝導が支配的であると考えられてきたが、これまでに配向化したCDT-BTZにおいてHall効果測定によりバンド伝導性を実証してきた。このCDT-BTZにおいては3.57 Åという比較的短いπスタック間距離を確認しており、伝導の2次元性が示唆されている。 化学ドーピングによる高キャリア密度の実現は高分子半導体のキャリア注入特性、伝導特性、光学特性などを応用用途に合わせて制御するために重要であるが、高キャリア密度、安定性、結晶性などの重要な特性を同時に実現することは困難であった。 本研究では、アニオン交換ドーピングを中心とした新規手法を考案し、PBTTTにおいて1モノマーに1つのホールという高キャリア密度、安定性の向上、結晶性の向上を実現するに至り、この系ではHall効果測定などによってバンド伝導が支配的であることを確認してした。X線散乱測定によるπスタック間距離の評価を行うと、中性状態の3.70 Åからドープ状態では3.50 Åまで著しく減少していた。DFT計算からはこの構造変化によって高分子主鎖間のトランスファー積分が40%も上昇すると見積もられており、構造変化が2次元バンド伝導の実現に寄与していることが示唆された。 本研究によって化学ドープされた高分子半導体は高結晶性・バンド伝導性・高移動度・高キャリア密度を実現可能であり、透明電極や熱電変換素子など様々な応用用途へ展開が期待される材料であることが明らかになった。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(13 results)