室温動作可能な高性能の金属スピントランジスタの実現
Project/Area Number |
16J08231
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied materials
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
柳 淀春 東北大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2017: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2016: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | スピントロニクス / Pt / 結晶性 / スピン軌道トルク / 垂直磁化膜 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではPtの結晶構造が異なるCo/Ptバイレイヤー構造を用い、Ptの結晶性によるスピン軌道トルク(spin orbit torque: SOT)の測定を行った。MgO基板の結晶方位を制御することでエピタキシャル成長されたCo/Pt(Co/Pt(S))と多結晶構造を持つCo/Pt(Co/Pt(P))を成膜することができ、また低磁場及び高磁場におけるハーモニック測定法を行うことでSOTを定量的に評価した。Co/Pt(S)では磁場に対し非対称成分を持つホール電圧が観測され、Co/Pt(P)では殆ど観測されなかったことからPtの結晶性に起因していると考えられる。従って本研究で行ったPtの結晶性によるSOTの測定から、Ptをエピタキシャル構造にすることで結晶性に起因する新たなホール効果(CHE)が実験的に導かれた。またCHEは磁化状態に影響を及ぼすことから、CHEを考慮した上でSOTを評価する必要があり、その導出方法を構築した。更にCHEは結晶方位に依存することから、SOTを結晶性により制御できる可能性が挙げられ、Co/Pt(S)における磁化反転の測定はその可能性を強く示唆している。本結果は、結晶性を利用することでSOTを変調できる新たな方法を提案しており、その定量的に評価方法を構築した研究として重要な意義を持つ。 以上の研究は非常に高い評価を受け、本研究者東北大学マルチディメンジョン物質理工学リーダー養成プログラムから最優秀学生賞を受賞した。また11月に開催された国際学会にて発表され、Best Poster Awardを受賞した。本内容は結晶性を利用することでSOTを変調できる新たな方法を提案していることから次世代のメモリデバイスの開発として重要な意義を持ち、現在論文化及び特許出願を進めている。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)