バラ科サクラ属に存在する花粉側non-S自家和合化因子の同定
Project/Area Number |
16J10691
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Horticultural science
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森本 拓也 京都大学, 農学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2017: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2016: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 自家不和合性 / サクラ属 / バラ科果樹 / ゲノムシークエンス / カンカオウトウ |
Outline of Annual Research Achievements |
自家不和合性は植物が獲得した生殖戦略の一つであるが,農業生産上は排除すべき形質である.本研究では,主要果樹を多く含むバラ科サクラ属で見出された自家和合化変異体に着目し,交雑分離集団と新規シークエンス技術を活用して自家和合化因子の同定を行った. 自家和合特異的配列の同定:花粉側因子の変異によって自家和合化したカンカオウトウ‘クリストバリーナ’を供試し,交雑集団43系統のゲノムリシークエンスを行った.自家和合性系統に特異的なリードを抽出し,ゲノムコンティグへのアッセンブル・ジェノタイピングにより,自家和合特異的配列を有する29コンティグを同定した. 候補遺伝子のリスト化:オウトウゲノム相同性検索から,29コンティグ周辺では4個が花粉において有意に発現することを示し,このうちglutathione S-transferase (GST) kappa protein をコードする遺伝子(MGST)を有力候補として同定した. MGSTの構造解析・発現解析:MGSTのプロモーター領域にはトランスポゾン様配列がみられ,MGST発現は変異型アレルの数にしたがって発現量が減少した. まとめ:本研究ではバラ科サクラ属果樹にみられる自家和合化因子(MGST)の同定に成功した.本因子はスペインの研究チームが本年同定したアンズの自家和合化因子のオーソログであるが,その和合化変異は異なることから,サクラ属の種分岐後に自家和合化変異が独立して生じたことが示唆された.現在はMGSTの機能証明および生理学的解析を進行中であり,自家不和合性機構の作用機作の解明が大きく進むことが期待される.またこれらの結果は,今後バラ科サクラ属果樹の自家和合性育種を進める際に有効に活用することができる.
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(14 results)