Project/Area Number |
16J10893
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Functional solid state chemistry
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
水野 麻人 名古屋大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
|
Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2017: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2016: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 3次元結晶 / 有機ラジカル / 有機磁性体 / スピンフラストレーション / スピン液体 / ラジカル |
Outline of Annual Research Achievements |
K4構造は、ダイヤモンド構造と同様の高い対称性をもつ3次元キラル構造であり、その理論計算では、ディラックコーン等の特徴的なバンド構造が予見されるなど、固体物性化学の分野で注目を集めている。Naphthalene diimide-Δ(NDI-Δ)は、立体的なπ共役系を有する三角形型の電子受容性分子であり、そのラジカルアニオン結晶ではNDI-ΔがK4構造を形成する。前年度、申請者はNDI-Δを用いて、(TBA)1.5(NDI-Δ) (TBA = tetrabutylammonium)なるラジカルアニオン塩(K4結晶)の作製に成功し、そのスピン格子がハイパーカゴメ格子に対応すること、更に、3次元スピンフラストレーションによりスピン液体状態になっていることを明らかにした。本年度は、(TBA)1.5(NDI-Δ)の比熱に関する更に詳細な検討を行い、スピン液体状態比熱の特異な温度依存性(∝ T0.62)を見出した。本系は有機ラジカルからなる初めての3次元スピンフラストレーション系であるため、この結果はスピン液体状態に関する重要な知見を与えるものとして、今後の理論的な検証・理解が望まれる。また、NDI-Δのラジカルアニオン塩に環状多座配位子を導入することで、K4構造と異なる新たな3次元構造の構築に成功した。NDI-Δのような立体π共役分子は、3次元πラジカル結晶の構築・物性探索に有用な系であると考えられる。
|
Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(2 results)
Research Products
(11 results)