新規濃厚電解液の創成によるイオン伝導機構の解明と革新型蓄電池への展開
Project/Area Number |
16J11045
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Device related chemistry
|
Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
寺田 尚志 横浜国立大学, 工学府, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2017: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | ナトリウム二次電池 / イオン液体 / ナトリウム負極 / ハードカーボン負極 / 電気化学 / 高塩濃度電解液 / イオン輸送 / リチウム二次電池 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は溶媒和イオン液体を構成するアニオンによる違いが溶液構造、輸送特性、電気化学特性に及ぼす影響を明らかにすることを目標とし、[Na(G5)][FSA]/HFEと[Na(G5)][TFSA]/HFEの物理化学特性及び電気化学特性を精査した。[Na(G5)][FSA]/HFEは[Na(G5)][TFSA]/HFEと同様の溶液構造をとっており、系中にフリーなグライムが存在しなかったが、粘度が低くイオン導電率が高かった。電気化学特性において電位窓に大きな違いはなかったものの、ナトリウム金属との反応性が大きく異なっていた。[Na(G5)][FSA]/HFE中で銅箔上にナトリウム金属を析出・溶解させたところ30サイクル以降でクーロン効率が90%で可逆に析出・溶解したのに対し[Na(G5)][TFSA]/HFEでは全く溶解が起こらなかった。XPSによって析出したナトリウム金属の表面分析を行ったところ[Na(G5)][FSA]/HFEではエッチングに伴い集電体であるCuのピークが現れた。一方で[Na(G5)][TFSA]/HFEではエッチングをしてもCuが現れなかった。このことから[Na(G5)][FSA]/HFEでは薄い表面被膜によって電解液の分解が防がれておりナトリウムの安定した析出・溶解が行えていると考えられる。ハードカーボンの充放電において[Na(G5)][FSA]/HFEを用いると2サイクル目から300サイクル以上充放電容量が240 mA h/gからほとんど減少なくクーロン効率も99.9 %であり有機電解液系と比べても非常に良好なサイクル特性を示した。一方で[Na(G5)][TFSA]/HFEでは充放電時の過電圧が大きく充放電容量は非常に小さくなってしまった。このアニオンによる負極特性の大きな違いは今後のナトリウム二次電池の実用化に向けて重要な知見となった。
|
Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(2 results)
Research Products
(9 results)