アリールスルフィドを基質とする新規遷移金属触媒反応の開発
Project/Area Number |
16J11522
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Synthetic chemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大塚 慎也 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2019-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2018: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2017: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2016: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | スルホニウム / フォトレドックス触媒 / アルケニル化 / イソシアニド / チオエステル / パラジウム / アリールスルフィド / 有機硫黄化合物 |
Outline of Annual Research Achievements |
溝呂木・ヘック反応はアルケン合成の重要な手法の一つである。しかしながら有機硫黄化合物はアニオン性硫黄脱離基の触媒金属に対する強い配位や触媒毒性のため溝呂木・ヘック反応への利用は困難である。近年,酸化的付加が容易で脱離基が中性となるアリールスルホニウムを用いることで溝呂木・ヘック反応が達成された。しかしこの手法はアルキルスルホニウムへは展開されていなかった。そこで私はフォトレドックス触媒を用いてスルホニウムを一電子還元することで生じるラジカル種の利用を着想した。 検討の結果,フォトレドックス触媒としてfac-Ir(ppy)3を用い,塩基としてNa2CO3を用いることで青色LED照射下ベンジルスルホニウムブロミドとスチレン類が反応することを見いだした。フォトレドックス触媒系の高い官能基許容性のため,本反応は種々の置換基を有するスルホニウムやアルケンに対し適用可能であった。 また,スルホニウムの対アニオンが反応に与える影響についても検討を行った。スルホニウムブロミドを原料として用いた場合収率よくアルケンが得られたが,スルホニウムトリフラートを用いた場合は目的のアルケンのほかに第三級アルコールが副生した。しかしながら,添加剤としてテトラブチルアンモニウムブロミドを加えることでスルホニウムトリフラートをアルケンに効率よく変換できた。さらに,スルホニウムトリフラートとアルケンを水存在下反応させたところ,第三級アルコールの選択的な合成も可能であった。ベンジルスルホニウムではなく対応する臭化ベンジルを用いた場合アルケンは収率よく合成できるもののアルコール合成は低収率に留まったことから,スルホニウムを用いる優位性も示すことができた。 また,原料であるベンジルスルホニウムは対応するベンジルアルコールから簡便に調製できるため,これを利用した多段階合成への展開も可能であった。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(21 results)