マウス胎児期生殖細胞の放射線応答遺伝子群とmicroRNA群の機能解析
Project/Area Number |
16K00539
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Research Field |
Risk sciences of radiation and chemicals
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
藤村 維子 東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 助教 (80291087)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑原 義和 東北医科薬科大学, 医学部, 准教授 (00392225)
井川 俊太郎 東北大学, 加齢医学研究所, 准教授 (50241576)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2017-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥4,940,000 (Direct Cost: ¥3,800,000、Indirect Cost: ¥1,140,000)
Fiscal Year 2018: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2017: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 始原生殖細胞 / 生物影響 / 放射線 / microRNA / DNA 損傷 |
Outline of Annual Research Achievements |
哺乳動物における胎児期の生殖細胞は体細胞と比較して、放射線など DNA損傷性ストレスに格段な高感受性を示す。この時期の生殖細胞には無傷の細胞のみを維持する特有の機構が示唆されるにも関わらず、体細胞でも機能するアポトーシス関連因子や DNA修復系に着目した研究が主流であり、 DNA損傷への高感受性や細胞安定性維持の直接的な研究は前例がない。そこで本研究では、マウス胚生殖細胞に放射線を照射しマイクロアレイ解析を行ない、放射線に応答する全遺伝子群/microRNA群を同定した。その結果、マウス胚生殖細胞においては ES細胞や生殖細胞分化誘導培養系でみられた放射線応答とは全く異なる結果を得た。我々はまず、生殖細胞が GFPで蛍光ラベルされているマウス胚の雌雄生殖細胞に放射線(5Gy)を照射し、一定時間後に生殖巣を取り出し生殖細胞をセルソーターによって精製、マイクロアレイ解析により照射前後の雌雄生殖細胞の全ゲノム遺伝子群(約24,000 個)ならびに全 microRNA 群(約1,900 個)の発現を解析し、放射線により発現応答する因子群を同定した。その結果、特に雄の胎児生殖細胞では、雌や ES細胞と比較し放射線に応答して発現が大きく上昇する遺伝子が数多く観察された。結果の Pathway 解析により、雄雌に共通する複数の主要な分子経路の有意な上昇、雄雌それぞれにユニークな分子経路の上昇が判明し、各経路の関連遺伝子群が明らかとなった。また全 microRNA 解析では、雌雄ともに共通の約20 個の microRNA 群が顕著な発現上昇を示した。今回見出された候補因子群は、生殖細胞に特有な放射線高感受性の機構に関与している可能性が考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
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