マルチスケール全身循環系モデルの患者個別モデルへの臨床応用
Project/Area Number |
16K10637
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Research Field |
Cardiovascular surgery
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
杉本 晃一 北里大学, 医学部, 講師 (90408592)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2018: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2017: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2016: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
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Keywords | 全身循環モデル / 先天性心疾患 / 流体力学 / シミュレーション工学 / 心臓血管外科 / シミュレーション / 集中治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
マルチスケール全身循環系モデルの臨床への応用について今年度は2点で進展があった。 まず、ベッドサイドモニターに映る動脈圧波形の持続的な記録と解析装置の開発・臨床現場でのデータ収集及び解析を行った。先天性心疾患心臓手術術後では、血行動態の不安定化の指標として乳酸値の測定が行われるが、その都度動脈血採血が必要である。橈骨動脈に挿入した動脈圧の持続測定によりその動脈圧下面積が血行動態の安定化に関与する可能性をこの装置により検証することを開始した。現在20名以上の術後患者のデータを蓄積した。目標症例数は100例であり、それを目指してデータの蓄積、解析を進めている。この動脈圧下面積及び乳酸値のデータは、我々の開発したマルチスケール全身循環系モデルに導入し、応用することを模索中である。 第2に、マルチスケール全身循環系モデルを大動脈弁2尖弁の患者に応用した。心MRIデータより、左心室ー大動脈弁ー大動脈の4次元形状を再現し、全身循環系モデルに境界条件を与えることにより、大動脈弁2尖弁が大動脈壁に及ぼす影響について瞬時壁応力やずり応力を計算し表現することに成功した。この成果はHeart Valve Societyの年次学術集会にて2017年3月に報告した。大動脈2尖弁は、高率に大動脈拡張や大動脈瘤を起こすことが知られている。今後対象症例数を増やし、マルチスケール全身循環モデルから患者個別モデル化し、大動脈弁2尖弁が全身の大動脈に及ぼす影響について解明する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
患者個別モデルの確立のためには、小児先天性心疾患の術後の血行動態が体格や心血管解剖によりどのように変化するのか、また個々の患者の血行動態が時間の経過に伴いどのように変化するのかを細かく分析し、再現できる必要がある。この目的のために、持続的に動脈圧波形を記録・計算するプログラムの開発を進めた。この装置により、術後患者の血圧波形の変化を忠実にトレースすることができ、また血行動態の安定・不安定化の評価項目である乳酸値と対応させることで、動脈圧波形が血行動態の安定化の指標として使用することができるかを検証している。現在20例ほどのデータの記録、解析を行っている。目標の100例までデータの蓄積を行う方針である。 大動脈2尖弁患者個別モデルに関しては、心MRIデータから4次元の患者個別モデルを再現することに成功した。計5つのモデルの作成に成功し、分析結果をまとめ国際学会であるHeart Valve Societyの年次学術集会にて2017年3月に報告した。さらに症例数を増やした段階で、知見を増やし学術発表を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
動脈圧波形の記録、解析に関しては目標の100例までデータの蓄積が必要である。その後、患者の体格や解剖学的特徴によりグループ化して解析を行うこと、また血行動態の安定性の指標である乳酸値との関連性を調べることが次の目標である。その先の目標としては、先天性心疾患を有する異なる体格の患者個別モデルを作成することである。この患者個別マルチスケール全身循環モデルの作成とvalidationには、現在データを採取している動脈圧波形の形状や時間変化などの情報が欠かせない。次のプロセスへの応用には動脈圧波形のデータ蓄積が重要である。 大動脈2尖弁モデルに関しては、およそ4次元レベルでの患者個別循環系モデルの作成のノウハウを確立しつつある。今後は計算の安定性、簡略化、高速度化、自動化を図ることが重要である。これらが達成できて初めて、より多数の患者データを扱うことが可能になる。今後の目標としては症例数を増やし、大動脈弁2尖弁が大動脈壁に及ぼす影響、左心室に及ぼす影響について検証を重ね普遍化していくことが重要である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
海外での学会発表2回を予定している。論文化に関しては現在2編を提出済み、査読中である。さらに3編を執筆予定である。 動脈圧波形モニタリングシステムのメンテナンス・プログラミング修正費用が必要である。
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Report
(1 results)
Research Products
(12 results)
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[Journal Article] Cavopulmonary Connection Is Superior to Atriopulmonary ConnectionFontan in Preventing Thrombus Formation: Computer Simulation of Flow-Related Blood Coagulation2015
Author(s)
Sughimoto, K., Okauchi, K., Zannino, D., Brizard, C., Liang, F.,Sugawara, M., Liu, H. and Tsubota, K.
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Journal Title
Pediatric Cardiology
Volume: 36
Issue: 7
Pages: 1436-1441
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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