アロマハンドマッサージを用いた癒しケアの有する血栓症予防効果の実験科学的検証
Project/Area Number |
16K11921
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Research Field |
Fundamental nursing
|
Research Institution | Mie Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
林 辰弥 三重県立看護大学, 看護学部, 教授 (00242959)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2018)
|
Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
|
Keywords | 組織プラスミノゲンアクチベータ / プラスミノゲンアクチベータインヒビター-1 / アミラーゼ / クロモグラニンA / 血栓症 / ストレス / 組織因子経路インヒビター / D-ダイマー / ハンドマッサージ / プラスミノゲンアクチベータインヒビター / ローズマリー / 線溶調節因子 / 血液凝固制御因子 / 血栓形成マーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はこれまでに20分間のローズマリーを用いたハンドマッサージにより、ハンドマッサージ後20分の間に血漿組織プラスミノゲンアクチベータ濃度の上昇、およびプラスミノゲンアクチベータインヒビター-1濃度の低下に基づく血栓症予防効果を示唆してきたが、本年度はその再現性について検討を行い、さらに20分間のローズマリーを用いたハンドマッサージの唾液アミラーゼやクロモグラニンA濃度を指標としたストレス軽減効果についても検証し、その血栓症予防効果との関連性について検討を行った。5分間、10分間および20分間のローズマリーを用いたハンドマッサージの血漿組織プラスミノゲンアクチベータ濃度および血漿プラスミノゲンアクチベータインヒビター-1濃度の変動に及ぼす影響を検討した結果、20分間のローズマリーを用いたハンドマッサージにより、ハンドマッサージ後20分の間に血漿プラスミノゲンアクチベータインヒビター-1濃度の低下に基づく血栓症予防効果は認められたが、残念ながら、被験者数が少なかったため、血漿組織プラスミノゲンアクチべ―タ濃度の上昇は認められなかった。同時に採取した唾液中のアミラーゼおよびクロモグラニンA濃度を測定した結果、唾液アミラーゼ濃度を指標としたとき、10分間のローズマリーを用いたハンドマッサージにストレス軽減効果が認められ、唾液中のクロモグラニンA濃度を指標としたときでは、逆に20分間のローズマリーを用いたハンドマッサージにストレス負荷効果が認められた。以上の結果から、ローズマリーを用いたハンドマッサージは少なくとも血漿プラスミノゲンアクチベータインヒビター-1濃度の低下に基づく血栓症予防効果を有することが示されたが、そのストレス軽減効果との関連性については、明らかにすることができなかった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は、クレペリンテストなどによりストレスを負荷した被験者におけるローズマリーを用いたハンドマッサージの血栓症予防効果に関する検討を実施するとともに、唾液アミラーゼやクロモグラニンA濃度の変動を指標としてそのストレス軽減効果を検証し、さらにはローズマリーを用いたハンドマッサージのストレス軽減効果と血栓症予防効果との関連性について検討する予定であったが、昨年度の検討により、ローズマリーを用いた20分間のハンドマッサージに血漿組織プラスミノゲンアクチベータ濃度の上昇および血漿プラスミノゲンアクチベータインヒビター-1濃度の低下に基づく血栓症予防効果が認められたものの、両者の変動についての再現性を確認し、ローズマリーを用いたハンドマッサージの血栓症予防効果をより明確にしたのちに、それらのストレス軽減効果との関連性を検討する方がより確実な研究成果が得られると考えられたため、本年度は、昨年度と同様、ローズマリーを用いたハンドマッサージの線溶調節因子の血漿濃度に及ぼす影響の再現性について検討するとともに、ローズマリーを用いたハンドマッサージのストレス軽減効果を検証し、それらの血栓症予防効果との関連性を検討することとした。
|
Strategy for Future Research Activity |
来年度は予定通り、災害時の避難所暮らしによりストレスが負荷された被災者を想定し、クレペリンテストによりストレスを負荷した被験者におけるローズマリーを用いたハンドマッサージの血栓症予防効果を線溶関連因子である血漿組織プラスミノゲンアクチベータ濃度およびプラスミノゲンアクチベータインヒビター-1濃度の変動を指標に検討するとともに、そのストレス軽減効果についても唾液中のアミラーゼおよびクロモグラニンAなどを測定することにより評価する。さらに、ローズマリーを用いたハンドマッサージの血栓症予防効果とそのストレス軽減効果との関連性については、ハンドマッサージ前後の組織プラスミノゲンアクチベータあるいはプラスミノゲンアクチベータインヒビター-1などの血中濃度と唾液中のアミラーゼおよびクロモグラニンA濃度などとの相関性をピアソンの積率相関分析などにより解析し、明らかにする。
|
Report
(3 results)
Research Products
(1 results)