HCN4過剰発現多能性幹細胞由来心筋細胞によるペースメーカー再生
Project/Area Number |
16K19407
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Field |
Cardiovascular medicine
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
斎藤 幸弘 岡山大学, 大学病院, 医員 (20724454)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | ペーシング機能の再生 / HCN4過剰発現ヒトiPS細胞由来心筋細胞 / HCN4遺伝子 / iPS細胞 / ペースメーカー / ヒト多能性幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
HCN4過剰発現iPS細胞由来心筋細胞を用いたペースメーカーの再生を目標に、平成28年度は、以下の2点について検討した。 ①HCN4遺伝子導入ヒトiPS細胞株の作製と分化誘導した心筋細胞の性質解析 ヒト多能性幹細胞および多能性幹細胞由来細胞においては、導入遺伝子のサイレンシングが問題となる。そこで、人工ヌクレアーゼであるTALENを用いて、サイレンシングを受けにくいとされるAAVS1領域にHCN4を導入した。このことにより、HCN4過剰発現心筋細胞では、非過剰発現心筋細胞に比べて約20倍高いHCN4 mRNA発現を得ることができた。またパッチクランプ法でペースメーカー電流であるIf電流を測定したところ、有意に大きな電流を確認することができ、自律拍動数も有意に上昇した。これらの結果は、この細胞のペースメーカーへの応用可能性を後押しすると考えられ、第81回日本循環器学会学術集会(金沢、2017年)で発表することができた。 ②徐脈モデル動物の作製 洞不全症候群モデルブタの作製にはいまだ至っていない。しかしながら、HCN4過剰発現マウスES細胞由来心筋細胞と完全房室ブロックラットを用いて、in vivoにおけるHCN4過剰発現によるマウスES細胞由来心筋細胞のペーシング機能の向上について追加実験を行った。HCN4過剰発現心筋では、非過剰発現心筋移植では全く認められなかった異所性心室調律を認め、HCN4過剰発現の有用性を確認できた。この結果は論文投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ヒトの細胞での検討は順調に進んでいる。 一方、in vivoでの効果を検討するための、洞不全症候群モデルブタ作製が進んでいない。
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Strategy for Future Research Activity |
大動物徐脈モデルの作製が進んでいないのが問題点である。 サルiPS細胞および完全房室ブロックサル作製経験のある研究室に協力いただき、HCN4過剰発現サルiPS細胞由来心筋細胞を作製のうえ実験を進める予定である。現在カニクイサルのHCN4をクローニング中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)