Budget Amount *help |
¥5,700,000 (Direct Cost: ¥5,700,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Research Abstract |
本研究では,景観にみる恩恵と災害という自然の二面性を教育活動に取り入れる意義と課題を主題とし,自然災害への啓発とESDや環境教育との関わりを示した。 1.地域の課題を踏まえた教育内容 (1)中越地震を中心とした教材化と実践 中越地震以降の余震及び周辺地域の観測データを収集し,上越・中越地域において,地質調査等を行い,豪雨等地震時以外でも斜面災害を生じる可能性を明確にし,その成果を学校や地域に還元した。 (2)河川環境教材の開発 「新潟・福島水害」から五十嵐川の破堤,浸水原因の解析及び避難所,支援活動の在り方を示した。水害・治水面からの教材開発だけでなく,姫川,三面川,信濃川等で河川環境と人間活動に関して分析を行った。 (3)火山の教材化 約2900年前に富士火山より噴出した岩なだれ堆積物に関する調査を行い,防災教育用の教材試料を収集した。同様に,Aランクの活火山である那須火山の地形と噴出物に関する調査を行い,教材を開発した。 2.新たな教育方法の施行と確立 (1)自然体験等を取り入れた教員研修実施と分析 「環境教育」や「総合的な学習の時間」に活用できる学習方法を開発した。現職教員等を対象として,糸魚川・静岡構造線周辺での日本列島形成メカニズムを理解できるプログラムを作成し,野外研修を試行した。佐渡でも自然景観を地殻変動の観点から分析し,初等・中等教育教材としてだけでなく,観光資源として振興や活性化につながる可能性を示した。 (2)「総合的な学習の時間」やESDに求められる意思決定,問題解決型学習の構築 自然災害に関する知識やスキルを習得する方法を検討し,防災意識を向上するための教育方法を示した。自然災害の都市部で生じた時と地方で生じた時の対応の違いについて検討し,地方では地域の振興,活性を期待する点からより学校,地域の連携した活動の展開が可能になることが明確になった。
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