Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 浩志 信州大学, 教育学部, 教授 (60135118)
谷塚 光典 信州大学, 教育学部, 助教授 (30323231)
井田 秀行 信州大学, 教育学部, 助教授 (70324217)
藤森 裕治 信州大学, 教育学部, 助教授 (00313817)
川村 康文 東京理科大学, 理学部第一部, 助教授 (90362087)
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Budget Amount *help |
¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Research Abstract |
サイエンスライターだれでもが科学Web教材を作成できる道を拓くために,対象とするWeb教材の様式を,対話型Web教材と一覧型Web教材の2種類に限定し,設計段階を支援するテンプレートを用いることにした。 対話型Web教材とは,Webページからの質問や指示に学習者が応答することによって,メッセージが表示されたり,ページが切り替わったりして教材が展開する方式で,上下や左右の画面スクロールを必要とせず,インタラクティブ性の高い学習環境が提供される。しかし,ページ単位のため,全体像を把握することが困難な方式といえる。 一覧型Web教材とは,ポスターセッションのポスターをWebページ化したようなもので,1ページで伝えたい全体像を俯瞰でき,上下にスクロールし,用意されたリンクによって,より詳細の情報を表示することができる。 (1)対話型Web教材作成支援システム 対話型Web教材の設計を支援するテンプレートを開発した。開発にあたっては,野外観察会などにおける科学者と参加者の間のコミュニケーションの様子を記録・分析し,コンピュータと学習者の対話モデルを構築し,それを反映した展開テンプレートとした。 (2)一覧型Web教材作成支援システム 一覧型Web教材作成支援システムにより作成されるWeb教材をここでは「科学Web新聞」と呼ぶ。科学Web新聞は,科学に関する1テーマを1ページで扱うWebページのことである。上下方向の画面スクロールは必要とするが,紙の新聞と同様に一覧性に優れている。1ページは、画面構成テンプレートによって配置と内容が定義される複数のブロックから構成される。テンプレートにしたがって、マルチメディアの内容とリンクが記述される。ページに記述される内容は、CMSデータベース(1テーマが1レコード、1ブロックが1フィールド)に登録される。これにより,Webページ画面構成テンプレートに,科学の語り方に関する知が表現されることが期待できる。 試行により,科学者は,テンプレートを定義してから内容を記述する方法を取ることにより,何をどのように語るべきかをより意識できたと述べ,また,対象分野には詳しいがWeb教材の作成経験を持っていなかった院生は,用意されたテンプレートにしたがって内容を入力することによって,科学Web新聞を作成することができた。 このように,画面構成テンプレートを特徴とする一覧型Web教材作成支援システムにより,科学者の語り方をサイエンスライターに伝授することができ,科学者が自分の自然への感動を伝える語り方の知を反映したテンプレートに支援されて,サイエンスライターは「科学者が見える」Web教材を作成できる可能性が示された。
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