Project/Area Number |
17013011
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
貫和 敏博 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (40129036)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田原 稔 東北大学, 加齢医学研究所, 助手 (50375036)
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Project Period (FY) |
2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
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Keywords | SLPI / 肺発癌 / ウレタン / yeast two-hybrid / 自然免疫 / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
Secretory leukoprotease inhibitor(SLPI)は気管支分泌液中のセリンプロテアーゼインヒビターである。SLPIは本来の蛋白分解酵素阻害作用以外に、抗菌作用、自然免疫系作用、組織修復作用、さらには肺癌など固形腫瘍での関与が示唆されている。我々は従来、非小細胞肺癌でSLPIが約75%に発現する事実より、これを腫瘍選択的治療に応用して、SLPIプロモーター下複製可能アデノウイルスとNK4アデノウイルス二重感染系で高効率遺伝子治療系を確立した。一方、SLPI遺伝子欠損マウス(SLPI-/-)作成しLPS感受性におけるSLPIの自然免疫系関与を報告した。昨年度は本SLPI-/-マウスでのウレタン化学発癌が野生型に比べ抑制されることを見いだした。しかしSLPI-/-マウスにマウス肺癌細胞株(LLC)を皮下接種した場合には、野生型と差がなく、肺癌細胞株産生SLPIの局所効果と考察された。SLPIの肺癌における機能解析を目的に、野生型マウス肺、SLPI-/-マウス肺からtotal RNAを抽出し、DNAマイクロアレイ発現解析を施行したところhypoxia incucible factor-3やadenosine deaminaseなどがSLPI欠損と関連が疑われ、さらに解析中である。一方、SLPIと相互作用する分子の探索目的で(1)マウスSLPIをbaitとしてyeast two-hybrid法を行った結果、SLPI結合蛋白候補として18コロニーが検出され、この中には既知SLPI結合分子granulinも含まれ、その詳細なbioinformatics解析を行っている。また、(2)GST結合SLPIを作成し、affinity purification方法で新たな分子を同定中である。かかる結果は、SLPIが炎症制御を介し肺発癌に重要な役割を果たしていることが示唆される。
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