SUMO化によるがん関連遺伝子産物の機能制御機構の解析
Project/Area Number |
17013078
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Mie University (2006-2007) Tokyo University of Pharmacy and Life Science (2005) |
Principal Investigator |
西田 有 Mie University, 生命科学研究支援センター, 助教 (50287463)
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Project Period (FY) |
2005 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥26,600,000 (Direct Cost: ¥26,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥8,600,000 (Direct Cost: ¥8,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥8,600,000 (Direct Cost: ¥8,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥9,400,000 (Direct Cost: ¥9,400,000)
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Keywords | がん / SUMO / 転写因子 / がん遺伝子 / ユビキチン / 転写制御 |
Research Abstract |
がん関連遺伝子産物のSUMO化による制御を明らかにすることを目的とし、がん転移に重要な役割を持つと考えられるEts転写因子EIAFのSUMO化を明らかにした。EIAFは4ヶ所のリジン残基がSUMO化された。その内3ヶ所のリジンをアルギニン残基に置換すると転写活性の増大が認められたことから、SUMO化はEIAFの転写を負に制御していると考えられた。さらにEIAFの特異的SUMO-E3リガーゼとして同定されたPIASyは、EIAFのSUMO化、PIASyのSUMO-E3リガーゼ活性に依存的、非依存的の両方においてEIAFの転写活性を制御していると考えられた。 さらに核小体SUMO2/3特異的脱SUMO化酵素SMT3IP1,3(IP1,3)について解析を行い、これらが核小体タンパク質Nucleophosmin (NPM)と相互作用することを明らかにした。IP1,3ともにARF依存的なNPMのSUMO2/3化に対して特異的に脱SUMO化活性を示した。IP1の不活性型変異体はARF非依存的なドミナントネガティブ効果を示し、NPMのSUMO2化を促進した。この効果はIP1が強く、IP3は効果を示さないことから、細胞内においてIP1がNPMに対する主な脱SUMO2/3酵素として機能していると考えられた。NPMはp53-MDM2-ARF経路を制御していることから、p53, MDM2のSUMO化に対する影響を調べた。その結果、IP1は両者のARF依存的なSUMO2化を脱SUMO化し、IP1不活性型変異体はARF非依存的にSUMO2化を促進した。さらにIP1はp53, MDM2と特異的に相互作用することを明らかにした。以上の知見より、NPMのp53-MDM2-ARF経路の制御にNPM, p53, MDM2それぞれのSUMO化が関与し、IP1がその制御に機能していることが示唆された。
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Report
(3 results)
Research Products
(4 results)