血管新生におけるVE-cadherinの機能の解明と血管新生抑制法の開発
Project/Area Number |
17014089
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
望月 直樹 国立循環器病センター(研究所), 循環器形態部, 部長 (30311426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福原 茂朋 国立循環器病センター(研究所), 循環器形態部, 室長 (70332880)
増田 道隆 国立循環器病センター(研究所), 循環器形態部, 室長 (00190364)
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Project Period (FY) |
2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥8,000,000 (Direct Cost: ¥8,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥8,000,000 (Direct Cost: ¥8,000,000)
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Keywords | がん / 腫瘍血管 / 接着分子 / 情報伝達 |
Research Abstract |
VE-cadherin (Vascylar endothelial-Cadherin)の血管新生における役割を解明すること、特にVE-cadherin依存性の細胞内情報伝達系の調節機構を明らかにすることにより、癌の血管新生メカニズムを検討することを目的に研究を行った。 主な研究成果 (1)当該研究の初年度にあたるため、VE-cadherinプロモーター依存性に血管新生を可視化できるマウスを作製した。このマウスは虚血により新生血管が構築される部位でgreen fluorescent protein (GFP)を発現し、蛍光顕微鏡で容易に血管を観察することができた。他の血管新生モデルとして妊娠時の血管新生の誘導によっても、骨髄内と流血中にGFP陽性細胞が出現することを確認できたので血管構築細胞が骨髄から動員される可能性が示唆された。本マウスを用いて癌移植モデルでの血管新生が可視化可能となった。 (2)VE-cadherinはCa2+依存性にホモフィリックな結合を起こして、血管内皮細胞間接着を強固にする細胞間接着分子である。VE-cadherin同士の接合により、低分子量GTP結合蛋白質が活性化されることをRap1の活性化可視化プローブで確認した。この接着依存性のRap1の活性化が細胞同士の結合を強固にするメカニズムを検討した。ビンキュリン分子は細胞間接着、細胞-基質間接着の両接着を調節する分子であるが、細胞間接着が形成されるときには細胞-細胞間に顕著に移動する。この分子の移動をRap1が制御することで細胞間接着が強化されることがわかった。 (3)VE-cadherinの細胞外ドメインとイムノグロブリンのFcを結合させたキメラ分子をHEK293T細胞で作製して、これを量子ドットでラベルして、VE-cadherin同士の接着により細胞内に取り込まれることを確認した。VE-cadherinを発現する細胞つまり、血管新生の盛んな部位ではVE-cadherinが多く発現すると予想され、VE-cadherin発現部位を生体で量子ドットを検出することにより検出することが可能になることが予想された。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)