樹状細胞機能の理解に基づく腫瘍特異的免疫誘導法の開発
Project/Area Number |
17016025
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田原 秀晃 東京大学, 医科学研究所, 教授 (70322071)
|
Project Period (FY) |
2005
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
|
Budget Amount *help |
¥6,200,000 (Direct Cost: ¥6,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥6,200,000 (Direct Cost: ¥6,200,000)
|
Keywords | 免疫学 / がん治療 / 樹状細胞 / サイトカイン / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
樹状細胞機能をさらに深く検討し、その結果を利用すれば、よりよい癌免疫療法の開発のための糸口が見出せるのではないかと考えられる。そこで本研究においては、これまで集積してきた知見を利用して下記の検討を進めた。まず、樹状細胞の分泌するサイトカインの一つであるIL-23の抗腫瘍効果を、IVE法を用いて、マウス皮下腫瘍モデルならびに肺転移モデルにおいて検討した。その結果、IL-23-IVEは有意の抗腫瘍効果を持ち、治療されたマウスにおいてはTh1型の強い抗腫瘍免疫反応の惹起されていることが判明した。また、OK432およびPGE2を併用した刺激を用いて成熟誘導された樹状細胞の有用性に関して検討した。その結果、マウスin vivo可移植腫瘍モデルにおいて、OK-432+PGE2により刺激された樹状細胞を腫瘍内投与すると、抗腫瘍効果があり、同時に全身的免疫反応も誘導できることが判明した。さらに、生体内の樹状細胞を有効に利用する方法として、生体内で末梢臓器へ大量の樹状細胞を動員できるFlt3-LのIVEを用いた検討も進めた。その結果、Flt3-LのIVEにより、生体内の樹状細胞の数量と機能を、培養系を用いることなく制御できることを確認した。現在、この方法をペプチドならびにDNAプラスミドを用いたワクチン療法を併用することにより、各々の効果増強が可能か否かを検討中である。以上の結果より、上述の3手法により強い抗腫瘍獲得免疫を誘導することが可能であることが確認され、更に基礎研究を進あることにより、これらを近い将来臨床応用できる可能性が示唆された。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)