Project/Area Number |
17016072
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
服部 浩一 順天堂大学, 医学部, 助教授 (10360116)
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Project Period (FY) |
2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥7,800,000 (Direct Cost: ¥7,800,000)
Fiscal Year 2005: ¥7,800,000 (Direct Cost: ¥7,800,000)
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Keywords | プラスミノーゲンアクチベータ / プラスミン / マトリックスメタロプロテイナーゼ / 血管内皮増殖因子 / マスト細胞 / 好中球 / 血管新生 / 組織再生 |
Research Abstract |
研究代表者らは血管内皮増殖因子(VEGF)が、生体内でウロキナーゼ型あるいは組織型プラスミノーゲンアクチベータ(uPA, tPA)の産生及びその受容体(uPAR, LRP)発現を誘導することにより、がん細胞及び血管内皮細胞の移動、接着を制御しているとの仮説に基づき、PA阻害剤及び抗uPAR抗体を用いた新しい分子標的治療法の開発を目的としている。今年度、研究代表者らは低線量放射線照射をはじめとする骨髄抑制性の生理学的ストレスの負荷あるいは顆粒球コロニー刺激因子等のサイトカイン投与によりマウス生体内でマトリックスメタロプロテイナーゼ(MMPs)が活性化され、骨髄由来の未熟な炎症細胞が末梢組織中へと動員されること、さらにこれらの好中球やマスト細胞を中心とする炎症細胞が大量のVEGFを組織中へ供給し、血管新生を誘導するという新しい血管新生機構を提唱し、これを応用した血管再生促進、組織修復促進療法の基礎実験に成功した。また研究代表者らは、生体中におけるpro-MMPsからMMPsへの活性化が、線溶系因子プラスミンによって制御されている事実をプラスミノーゲン遺伝子欠損マウスの実験によって確認した。こうした実験結果はuPAあるいはtPAによってプラスミノーゲン(Plg)からプラスミンへの転換過程を制御することによって、各種細胞動員、血管新生を促進し得る可能性を示唆しており、がん増殖機構においてPlgの活性化を抑制することによって、その異常血管新生自体を制御する可能性を改めて示すものである。既にその後の研究代表者らの実験においても、Plg遺伝子欠損あるいはuPAR遺伝子欠損マウスにおいて、がん発育増殖速度が野生型と比較して有意に遅いことが判明しており、現在PA/PARシグナル阻害剤の抗がん作用について、研究代表者らが確立した各種のがん・白血病のマウスモデルで効果判定、作用評価を進めている。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)