Budget Amount *help |
¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
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Research Abstract |
本研究は、ゼブラフィッシュを用いて、脊髄神経細胞多様性形成の包括的な理解を目指すものである。研究方針は、(1)発生期に神経系の少数の細胞で発現する転写因子に関して、その陽牲細胞をトランスジェニックフィッシュの手法でGFPおよびDsRedで可視化し、(2)GFP陽性細胞がどのような神経細胞に分化していくかを形態学的に調べ、つぎに、色の異なったライン同士の掛け合わせにより、2つの異なった遺伝子に関して陽性細胞同士の関係を調べる、である。実際には、Chx10,Vsx1,nkx2.1,Lim1,Lim5,BarH1,Dbx1,gsh1,gata3,Sim1b,Evx2,atoh1a,pax6aについて解析を進めた。すべての遺伝子に関して、まず、BACにGFPを挿入したコンストラクトを作製した。そのうち、Evx2,Sim1b以外のものに関しては、期待される細胞群にGFPの発現が見られた。これらポジティブなものに関して、トランスジェニックフィッシュの作製を行い、Vsx1,Chx10,BarH1,Dbx1に関してはGFPトランスジェニックラインが得られた。また、Chx10に関してはDsRedラインも得られた。また、神経伝達物質に関する遺伝子に関してもトランスジェニックフィッシュの作製を進め、glyt2(グリシン作動性ニューロンで発現)、vglut2a(グルタミン酸作動性ニューロンで発現)についてトランスジェニックフィッシュが得られた。得られたラインのうち、詳しい解析はChx10を中心に行った。その結果、Chx100陽性細胞はすべて同側下行性神経細胞であり、またグルタミン酸作動性の興奮性神経細胞であることを明らかにした。他の転写因子との関係ではChx10陽性細胞はすべてVsx1陽性細胞に含まれることが明らかとなった。
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