Project/Area Number |
17018028
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Fukui Prefectural University |
Principal Investigator |
村井 耕二 福井県立大学, 生物資源学部, 教授 (70261097)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萩原 保成 京都府立大学, 農学研究科, 教授 (40185533)
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Project Period (FY) |
2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥5,900,000 (Direct Cost: ¥5,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥5,900,000 (Direct Cost: ¥5,900,000)
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Keywords | 倍数性コムギ / 大量EST解析 / ストレス応答遺伝子 / 花成制御遺伝子 / 3種ゲノムの機能分化 / ゲノムワイドな解析 / 多重遺伝子族の発現制御 / プロモーター解析 |
Research Abstract |
コムギは倍数化により進化してきたことを特徴とする。パンコムギは倍数化する際、異種間の異なるゲノムを組み合わせた(異質倍数性:ゲノム式AABBDD)。これらのゲノムが内包する遺伝子セットは基本的に同じであると考えられるが、互いに分化している。倍数種のゲノム構成および遺伝子発現調節はそれぞれのゲノムの単なる足し算ではなく、高次な制御機構による相互作用が働いているに違いない。本研究は、パンコムギをモデルとして、倍数種が成立した結果生じたジェネティックおよびエピジェネティックな変化をゲノム科学的に解析することを目的とする。 本年度の成果は以下のとおり。 1.コムギESTの大量解析:ストレスで誘導される遺伝子発現パターンを体系的に解析するために、ESTの大量解析を行った。データをバイオインフォマティクス的に解析し、in silicoでストレス応答遺伝子をスクリーニングするシステムを確立した。 2.花成関連遺伝子のクローニングと発現解析:花成関連遺伝子であるWFL遺伝子およびWLSH1遺伝子の構造と発現パターンを解析した。3種ゲノム間で遺伝子の機能分化がみられた。 3.貯蔵タンパク質遺伝子の発現プロファイル:コムギ種子貯蔵タンパク質遺伝子は多重遺伝子族を形成する。これらのうち、発現しているα/β-グリアジン、LMW-グルテニン遺伝子を網羅した。これらの遺伝子の構造と発現パターンを詳細に解析し、あらたな貯蔵タンパク質転写調節機構を示した。 4.オリゴDNAマイクロアレイを用いた塩処理に応答する遺伝子の体系的解析:22Kアジレント社コムギオリゴDNAマイクロアレイを作成した。塩処理をしたコムギ実生からRNAを抽出し、マイクロアレイでゲノムワイドで塩応答遺伝子の発現プロファイルを求めた。これらの遺伝子には、塩に応答する既知の遺伝子群も含まれていたが、コムギ独自の応答遺伝子も数多く含まれていた。これらの遺伝子の機能解析が求められる。
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