Project/Area Number |
17019013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐倉 統 東京大学, 大学院・情報学環, 助教授 (00251752)
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Project Period (FY) |
2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 科学コミュニケーション / メディア研究 / 科学カフェ / ホピュラーサイエンス |
Research Abstract |
本研究では、現在の日本社会における生命科学、とくにゲノム研究が社会一般とどのようなコミュニケーション回路を形成しうるのかを検討する。今年度の具体的な研究項目は、第一に科学技術の専門家コミュニティとそれ以外のコミュニティとの情報共有を改善するさまざまな活動をレビューし、長所と短所を整理すること、第二に、その中でとくに近年注目されている科学カフェの実態を調査し、現在の日本に適用するために必要な修正点を検討することである。第一点の成果として、科学研究の結果(コンテンツ)だけでなく、それらの背景や経緯(コンテクスト)を伝える活動や方法が欠けているとの現状認識が得られた。その欠如を埋める方法のひとつが科学カフェであり、そのイギリスなど海外における実態調査をおこなった。イギリス・フランスにおける調査では、科学カフェの参与観察のほか、イギリスでの科学カフェ創始者やロンドンのダナ・センターのスタッフ、国外でカフェを行うブリティッシュカウンシルの担当者らへのインタビューを行い、科学カフェ実施の背景や、その実践のノウハウについて調査することができた。そのほかに、試験的ではあるが下北沢において3回の科学カフェの開催を試みた。科学カフェは、その目的意識によって様々な展開が可能である。科学技術知の啓蒙にも、反科学の集会にも、それを用いることはできるだろう。しかしながら、本研究における実態調査や実践活動から明らかになったのは、このささやかな取り組みが、科学技術と社会との関係性を捉えなおし、これまで科学技術とは無縁であった市民をエンパワメントする可能性を持つということである。日本における取り組みも、一部においてはそのような契機を実現する可能性を持っている。これらの調査結果は、科学カフェの実践そのものだけではなく、今後の科学コミュニケーション活動にとっても示唆的なものであるといえる。
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