Project/Area Number |
17019030
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
山田 芳司 三重大学, 生命科学研究支援センター, 教授 (90333286)
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Project Period (FY) |
2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
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Keywords | 脳梗塞 / 脳血栓 / 脳出血 / 脳血管障害 / 遺伝子多型 / オーダーメイド予防 / 遺伝因子 / 環境因子 |
Research Abstract |
公的データベースを用いて血管壁因子(高血圧・動脈硬化・血管攣縮・動脈癌など)、血液因子(凝固線溶系、血小板機能など)、代謝因子(糖尿病・高脂血症・高ホモシステイン血症など)、神経因子(循環・血圧調節、内分泌機能など)を中心として包括的・総合的にアテローム血栓性脳梗塞(脳血栓)または脳出血発症との関連が推定される152遺伝子を抜粋し、それらの遺伝子に存在する多型群の中で遺伝子発現またはタンパク質の構造・機能変化が推定される202多型を選択した。研究参加施設(岐阜県立3病院、弘前大学病院と関連病院)の協力により、患者対照集団3,500例(脳梗塞800例、脳出血500例、対照2,200例)のDNAサンプルおよび臨床データを収集した。これらのサンプルについて202多型(合計707,000多型)のタイピングを行った。脳梗塞症例については心原性脳塞栓、ラクーナ梗塞、さらに心房細動を有する症例を除外し、アテローム血栓性脳梗塞のみを選択した。脳出血症例については、出血性脳梗塞、脳腫瘍や外傷性の脳出血、動静脈奇形による脳出血、さらにワーファリン服用例を除外した。また対照は、脳血管障害や冠動脈疾患、あるいはその他の動脈硬化性疾患や血栓性・出血性疾患の既往が無い症例を選択した。最終的にアテローム血栓性脳梗塞636例、脳出血282例、および対照2010例による関連解析を行い、アテローム血栓性脳梗塞と脳出血の両者の発症に強く関連する(P<0.001)多型を1個確定した。またこの多型以外に、アテローム血栓性脳梗塞発症と有意に関連する(P<0.05)多型を7個、脳出血発症と有意に(P<0.05)関連する多型を8個同定した。これらの多型に年齢・性別および従来の脳血管障害危険因子を組み合わせたアテローム血栓性脳梗塞および脳出血のオーダーメイド予防システムを開発した(脳血管障害の遺伝的リスク検出法:特願2006-012907)。本研究は三重大学医学部および共同研究施設の倫理委員会の承認を得ており、対象者から書面でインフォームドコンセントを得ている。
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