ゲノム疫学研究・薬理ゲノミクスに基づく新たな糖尿病合併症治療戦略の開発
Project/Area Number |
17019031
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
柏木 厚典 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (20127210)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古家 大祐 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (70242980)
荒木 信一 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (80378455)
前田 士郎 理化学研究所, 遺伝子多型研究センター, チームリーダー (50314159)
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Project Period (FY) |
2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
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Keywords | 糖尿病 / 糖尿病性腎症 / 遺伝子 / ゲノム |
Research Abstract |
本研究の目的は、糖尿病合併症の感受性遺伝子ならびに糖尿病治療薬に対する薬剤感受性遺伝子の同定をおこない、合併症の発症・進展予防の新たな治療戦略を探ることである。本年度の研究成果は、(1)1996年より開始している滋賀医科大学経過外来を受診され、本研究に同意・登録されている対象患者(総数1096名)の経年的臨床データの蓄積と正確な病期分類に基づいた合併症診断DNAの採取・保存を継続して本年度も実施した。(2)1996-1998年度に前向き経過観察研究に参加された微量アルブミン尿を呈する早期腎症患者(216名)を6年間追跡調査した結果、正常アルブミン尿期へのremissionの6年間の累積発症率が51%と、50%以上の尿中アルブミン排泄量の低下を指標としたregressionの累積発症率が54%と、顕性腎症期(持続的蛋白尿)への累積発症率28%に比較して高頻度に生じること、このremission/regressionを誘導するためには、微量アルブミン尿発症早期、血糖・血圧コントロール、レニン・アンジオテシン系阻害薬の使用が有効であることを報告した。これまでは、腎症の発症・進展を指標とし、候補遺伝子の探索を行ってきたが、今後、腎症の発症・進展に関与する遺伝子の同定のみならず、remission/regressionに関与する遺伝子群の同定も試みる。(3)全ゲノム大規模SNP関連解析において、約8万SNPを用いた全ゲノムSNP関連解析の結果、KLF7,TFAP2B遺伝子多型が2型糖尿病と関連すること、engulfment and cell motility 1遺伝子(ELMO1)に存在するSNPと糖尿病性腎症との関連が認められることを報告した。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)