Project/Area Number |
17021054
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
長谷川 良平 独立行政法人産業技術総合研究所, 脳神経情報研究部門, 研究員 (00392647)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | サル / サッカード / 遺伝子導入 / ラット / バレル皮質 / 運動野 |
Research Abstract |
霊長類を含めた動物の行動発現機構を理解するためには、局所的な神経回路のみならず、脳領域間の機能的な神経結合を考慮に入れた統合的な研究が不可欠である。そこで本研究では、従来の生理・解剖学的手法に加え、分子生物学的手法を導入することによって領域間の投射特異的な機能結合を探る手法の開発を行う。そのために、任意の遺伝子を特定の領域で発現させるための遺伝子導入およびターゲットトキシンを利用した神経細胞死誘導を行なうことによって、特定神経回路の除去方法を探索する。最終的には、開発された手法を霊長類の動眼系に適用することによって、その回路が除去された影響を行動学的・生理学的に検証することを目標とする。 本研究を遂行するにあたり、今年度は技術開発の準備段階として、特定神経回路除去実験操作後の行動学・神経生理学的および組織学的変化を検出・評価するための実験環境を整える作業を行った。まず、開発モデル動物としてラットを用いるために、専用の飼育・実験環境を整備した。電気生理学実験環境として、慢性および急性での神経活動記録システムを構築し、ラット大脳皮質バレル野から特定のヒゲ刺激に対する応答の記録に成功した。同時に、組織学実験システムを整備し、順行性逆行性標識色素を用いて大脳皮質運動野から大脳基底核への神経線維の投射を追跡し、注入部位によって、線条体への投射部位が異なることを確認すると同時に、その双方向性についてもデータを得た。また、霊長類の動眼系の機能解析システムとして、運動を「する」あるいは「しない」意思の抽出が可能となる課題を考案し、課題遂行中のサル上丘から課題に関連した神経活動の記録に成功した。 現在は、特定の遺伝子を効率的に導入する方法の開発のため、発現効率のよい組換え体ベクターの構成やトランスフェクション試薬の選定、注入の方法の検討を行い、外注による組換えベクターの作成を行なっている。
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