Project/Area Number |
17022005
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
虫明 元 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80219849)
|
Project Period (FY) |
2005
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
|
Budget Amount *help |
¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
|
Keywords | 高次運動野 / ルール / ゴール |
Research Abstract |
前頭前野が、行動順序の企画にどのように関わるかを明らかにする目的で、我々は、サルが、ゴールに到達するのにマルチステップのカーソルの動きが必要になる課題で、前頭前野から細胞活動を記録した。試行は、動物が左右の手のマニピュランダムを中立位にすると開始する。すると前方のスクリーンの格子状の迷路の中央にカーソルが呈示される。その後、1秒後にゴールが呈示され,さらに一秒後に消される。さらに一秒たつと、障害物が中央周辺にランダムに呈示される。さらに1秒後に中央のカーソルの色が緑から黄色になり、これがゴー信号となって、サルはカーソルを左右のマニピュランダムを操作してステップごとにカーソルを移動させる。手の運動と、カーソルの移動方向を解離させる目的で、我々はサルを、三つの異なる手-カーソル対応関係で課題を行えるように訓練した。 細胞活動は前頭前野の背外側部から記録した。この研究では、我々はゴー信号の前の遅延期間の細胞活動に着目して解析を行い、この磁気の細胞活動が次に行う手の運動を反映するかをまず解析した。するとほとんどの前頭前野細胞は、運動直前にも関わらず手の運動を反映するものはほとんど無く、むしろ第一手のカーソル移動のゴール(即時ゴール)を表現していた。他には、最終的なゴールを表現(最終ゴール)する細胞活動も見出された。さらに、最終ゴールと即時ゴールの同時に表現する細胞もみいだされた。ゴール情報は、過去の視覚刺激情報の保持というよりも、むしろ展望的な記憶が、次第に行動開始前に向けて増えてきている傾向があった。また即時ゴールは複数の手順のための複数の可能性の有る経由点の中からサブゴールの情報を表現している考えられた。従って、前頭前野は、感覚情報から運動情報への変換過程に関わるというよりも、最終ゴールから、サブゴールの情報生成に関わることが明らかになった。
|