相補的複合脳機能イメージングによる論理的思考活動の研究
Project/Area Number |
17022008
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
川島 隆太 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 教授 (90250828)
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Project Period (FY) |
2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
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Keywords | 論理的思考力 / 機能的MRI / 多チャンネル脳波形 / 同時計測 / 線維連絡 / 前頭前野 / 頭頂連合野 / 運動前野 |
Research Abstract |
本研究の目的は、「論理的思考力」を司る脳の巨視的回路網活動の時空間パターンを、機能的MRIによるBOLD情報と脳電図による脳電位情報を数学的に融合する最先端手法を用いて定量的に評価することである。 健常右利きの若年ボランティア10名を東北大学の大学生及び大学院生から募集した。ヘルシンキ宣言に則り、各被験者には、実験の目的・安全性について口頭及び書面により説明したのちに書面による同意書を得た。論理的思考力を評価する認知心理課題は、トポロジーテストを用いた。トポロジーテストは、心理学的に論理的思考力、特に推論の能力を評価するために開発されたものである。 トポロジーテスト遂行中の脳活動を、事象関連法を用いて、1.5T機能的MRIおよび64チャンネル脳電図計によって計測した。機能的MRIによる計測によって、トポロジーテスト遂行には、左右半球の背外側前頭前野、運動前野、頭頂連合野、下側頭回、外側後頭葉を含む広範なネットワークが活動することがわかった。多チャンネル脳波計によるシータ波の電源推定では、左右半球の背外側前頭前野、運動前野に電源が推定された。シータ波は内的思考活動と関係があることが知られており、機能的MRIの実験結果と一致する。 さらに、DTIを用いた領域間の神経線維の結合性の解析によって、外側前頭前野の領域は、同側半球の頭頂間溝領域、運動前野との連結が強いこと、運動前野の領域は、対側の運動前野、左半球の頭頂間溝領域との連結が強いことが示唆された。運動前野と頭頂間溝領域との連結は非対称的であった。トポロジーテストを用いた推論を行っている時には、主に左半球の頭頂間溝領域、左右両側半球の前頭前野と運動前野を結ぶネットワークが使われていたと考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)