非侵襲的脳機能検査法を用いたヒトにおける顔認知のメカニズムの研究
Project/Area Number |
17022041
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | National Institute for Physiological Sciences |
Principal Investigator |
柿木 隆介 生理学研究所, 統合生理研究系, 教授 (10145196)
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Project Period (FY) |
2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥4,300,000 (Direct Cost: ¥4,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥4,300,000 (Direct Cost: ¥4,300,000)
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Keywords | 脳磁図 / 脳波 / 顔 / 閾値下 / サブリミナル / 脳科学 / 紡錘状回 / 認知 |
Research Abstract |
本年度は、意識に上らないような短時間の顔刺激(いわゆるsubliminal刺激)に対する脳磁図(MEG)を記録した。先行刺激としてsubliminal刺激を用い、次に出現するTarget刺激に対するMEGを記録した。背景は黄色とし、画像部分は黒いチェッカー地を背景に用いた。その上に同じ絵を赤で描かれた画像と緑で描かれた画像を、高頻度(100Hz)で交互に呈示することでcolor-opponent flicker effectを用いた視覚閾値以下(subliminal)の刺激を作成する事ができる。先ず心理物理実験を行った。顔、花、ランダムドット、無地の4種類の画像を用いた。30Hzから100Hzまで5Hzずつ頻度を増していき、画像の正答率を検査したところ、50Hzから75Hz付近が閾値領域で80Hz以上では全く見えなくなった。閾値領域付近での正答率を見たところ、顔は他の3種類の刺激よりも有意に正答率が高かった。MEG実験では、顔、花、ランダムドット、無地の4種類の画像を100Hzのsubliminal刺激として与え、その後に顔あるいは花の画像を呈示してMEGを記録した。すると、第1次視覚野(V1)で記録される1M反応には条件間に差は無かったが、紡錘状回で記録される2M成分は、同じ画像がsubliminal刺激として与えられた場合には振幅が有意に大きくなり、その割合は顔刺激でより顕著であった。これはプライミング効果と逆の現象であり、おそらく先行刺激が不明瞭あるいは見えない場合にはこのような事がおこると考察した。また、この結果はsubliminalな視覚情報処理における顔の優位性を示すものであった。 Hoshiyama M, Kakigi R, Takeshima Y, Miki K, Watanabe S : A new method of subliminal stimulation using color-opponent flicker. Human Brain Mapping, 2006 (in press)
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)