大脳皮質回路形成過程の細胞間クロストークにおけるGABAとタウリンの役割
Project/Area Number |
17023023
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
福田 敦夫 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50254272)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 浩一 浜松医科大学, 医学部, 助手 (80345818)
熊田 竜郎 浜松医科大学, 医学部, 助手 (00402339)
|
Project Period (FY) |
2005
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
|
Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
|
Keywords | クロライドトランスポーター / 皮質板細胞 / カハールレチウス細胞 / 細胞移動 / GABA / タウリン / 国際情報交換 / ドイツ |
Research Abstract |
1.radial及びtangential移動細胞におけるCl^-トランスポーター遺伝子発現変化の解析[福田・井上・熊田]:GAD67-GFP knock-inマウス脳室帯の新生ニューロンへのHcRed遺伝子の導入を行い、GABA含有量が異なるホモ、ヘテロ、野生型間でradial及びtangential移動の状態を比較したが全く差は見られなかった。さらに、パッチクランプ法でradial移動中のglutamate細胞におけるGABAのdose-response curveを測定したが全く差は無かった。HPLC法を用いてGABAの細胞外濃度を測定したところ、予想通り野生型に比べてヘテロタイプ65%、ホモタイプ7%であった。以上からGABA以外の内因性アミノ酸が代償作用を持つと考え、細胞外タウリン濃度を調べたところGABAの1000-10000倍であり、GABAの1%程度の親和性でGABA_A受容体を介した脱分極を惹起した。すなわち、タウリンがGABA以上にGABA_A受容体の内因性アゴニストとして作用しているため、細胞外GABA濃度が異なるどのgenotypeでもGABA_A受容体やCl^-トランスポーター発現に差が出なかったと考えられた。 2.辺縁帯におけるCajal-Retzius細胞/non Cajal-Retzius細胞間のクロストークの解析[福田・Luhmann]:辺縁帯の細胞間のクロストークにおける神経伝達アミノ酸の役割を明らかにするため、辺縁帯のtangential sliceを作成し興奮の空間的伝播を膜電位イメージングで可視化した。活動電位は径シナプス的に放射状に伝播し、GABA_A受容体とグリシン受容体が関与していたがグルタミン酸受容体は関与していなかった。NKCC1活性を阻害すると興奮伝播は抑制された。マイクロダイアライシス法を用いてアミノ酸を測定したところ、単発刺激でタウリンとGABAが放出されていた。すなわち、NKCC1によって高[Cl^-]_iを維持する辺縁帯の細胞では、タウリンとGABAが興奮性に働いて細胞間クロストークに寄与していた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)