Project/Area Number |
17025045
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
高島 明彦 独立行政法人理化学研究所, アルツハイマー病研究チーム, チームリーダー (00154774)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐原 成彦 独立行政法人理化学研究所, アルツハイマー病研究チーム, 研究員 (40261185)
木村 哲也 独立行政法人理化学研究所, アルツハイマー病研究チーム, 研究員 (00415142)
福田 哲也 独立行政法人理化学研究所, アルツハイマー病研究チーム, 研究員 (70316511)
吉池 裕二 独立行政法人理化学研究所, アルツハイマー病研究チーム, 研究員 (90415331)
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Project Period (FY) |
2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥4,600,000 (Direct Cost: ¥4,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥4,600,000 (Direct Cost: ¥4,600,000)
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Keywords | アルツハイマー病 / 神経変性 / 神経原線維 / タウ / 老化 |
Research Abstract |
神経原線維変化形成機序を明らかにすることにより老人性認知症の治療法および診断法を確立することをこの研究課題では目指している。今年度はリコンビナントヒト4リピートタウをヘパリンと共にインキュベーションしたタウ凝集をチオフラビン蛍光およびAFMを用いて観察し、顆粒状タウ構造物がタウ線維形成の中間体として存在することを見いだした。 チオフラビン蛍光測定からタウ凝集には3つのフェーズが存在することが示された。最初期はチオフラビン蛍光が増大しない、すなわちβシート構造をまだとらない時期、それに引き続きチオフラビン蛍光の増大さらに定常状態への移行が観察された。最初のフェーズではタウはジスルフィド結合を介したオリゴマーを形成する、その後そのオリゴマーがβシート構造を持つ結合により顆粒状構造物となることがAFM下で観察された。この顆粒状構造物の濃度が増大するとタウの線維形成が起こることがIn vitroで見いだされた。このことから、顆粒状構造物がタウ線維の中間体構造物であることが示された。次に、異なるBraakステージの前頭葉標本から顆粒状構造物を精製しその量的変化を検討した。ヒト脳ホモジェネートを抗タウ抗体を用いたアフィニティーカラムを用いて顆粒状タウ構造物を含むタウ蛋白を粗精製した後、ショ糖濃度勾配法によって分離精製された。驚くべきことに顆粒状タウ構造物はBraakステージ1の段階で既に前頭葉で増大を示しており、このことは神経原線維変化形成のかなり前に顆粒状構造物の形成増大が起きていることを示している。すなわち、この顆粒状構造物の形成はアルツハイマー病になる以前に起きており、この構造体を指標にアルツハイマー病発症の早期診断が可能となるかもしれない。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)