翻訳終結と共役したmRNA分解制御機構の構造生物学的解明
Project/Area Number |
17026005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大澤 匡範 東京大学, 大学院薬学系研究科, 助手 (60361606)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嶋田 一夫 東京大学, 大学院薬学系研究科, 教授 (70196476)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥5,600,000 (Direct Cost: ¥5,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Keywords | ポリA結合タンパク質 / NMR / mRNA分解 / 構造生物学 / 相互作用解析 / 翻訳終結因子eRF3 / ポリA結合蛋白質(PABP) / mRNA分解酵素 |
Research Abstract |
(1)PABPの多量体化についての解析 PABPは4個のRNA認識モチーフ(RRM)、蛋白質結合ドメインPABC、およびそれらを繋ぐリンカー領域から構成される蛋白質である。真核生物のmRNA3'末端に付加しているポリAは、約200塩基ほどの長さがあり、23-24塩基あたり1分子のPABPが結合していることが知られている。このポリA結合型PABPは、ポリA非結合型PABPと相互作用し多量体化していることが報告されている。このPABPを介したGSPT/eRF3とポリA分解酵素との共役機構を解明するためには、まず、ポリA上でのPABP多量体機構を明らかにする必要がある。本年度の研究において、ポリA上でのPABP分子間の相互作用を定量的に評価し、相互作用領域をPABP中のドメインRRM1、RRM2およびリンカー領域に存在することを明らかにした。また、得られた結果に基づき、多量体状態モデルを提唱した。 (2)PABP依存性ポリA分解酵素とPABPの相互作用解析 遺伝情報発現の最終段階である「翻訳」過程において、蛋白質の発現量はmRNAの寿命によって制御される。真核生物におけるmRNA分解の最初の段階は、mRNA3'末端のポリAの分解であるが、これを担うポリA分解酵素はポリAに結合しているPABPによりリクルートされる。このPABP依存性ポリA分解酵素は、酵素活性を有するRNaseサブユニットおよびPABP結合サブユニットからなる。本研究において、各サブユニットを大量発現・精製し、サブユニット間相互作用を熱力学的に解析した。また、PABP結合サブユニットは立体構造を形成するN末端ドメインと、特定の立体構造を形成しないC末端領域からなり、前者がRNaseサブユニットと、後者がPABPと相互作用することを明らかにし、そしてその親和性を定量的に求めた。さらに、C末端領域の中でPABPと直接相互作用する12残基からなる領域を同定した。
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Report
(2 results)
Research Products
(15 results)