RNAと蛋白質の複合体によるヌクレオチド選択の分子進化基礎研究
Project/Area Number |
17026043
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
富田 耕造 独立行政法人産業技術総合研究所, 生物機能工学研究部門, 研究グループ長 (00345274)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥5,600,000 (Direct Cost: ¥5,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Keywords | RNA / 合成 / 酵素反応 / 特異性 / RNA合成 / 鋳型非依存性 / 分子進化 |
Research Abstract |
申請者はCCA付加酵素とRNA、付加されるヌクレオチドの三者複合体構造を発表しているが(Tomita et al.,Nature 2004)、この構造解析から「付加されるヌクレオチドの結合ポケットがプライマーの3'末端のヌクレオチドと酵素の協同で形成される」ということが明らかになった。これは、これまで、提唱されてきた幾つかのCCA付加モデルのうち、ヌクレオチドの鋳型が酵素だけではなく、RNAと酵素の複合体(リボヌクレオプロテイン;RNP)の協同で行われるとする"タンパク質とRNAの協調的な鋳型"モデルの本質を示すものであった。今回申請者はRNAの3'末端へ変異を導入し、N74N75(N=A、G、C、U)の16種類のRNA、またN74(N=A、G、C、U)の4種類のRNA、計20種類の変異RNAを作成し、クラスI CCA付加酵素によるATPあるいはCTPの取り込みを解析した。これらの結果、N74をA、G、などへ変異を導入しても、75へのCTPの取り込みはそれほど低下しないが影響はないが、その後の76へのATPの取り込み率は非常に低下することが明らかになった。これらの結果は、CCA付加反応においてRNAの3'末端の塩基組成は連続的に酵素によってモニターされていることを示唆する。これらの分子基盤を詳細に明らかにするため、これらの変異RNA(N74あるいはC74N75、N74C75)と酵素の複合体結晶、計9種類(野生型RNAを用いたものは除く)作製した。これらの結晶は野生型RNAをもちいたといと同じ晶系に属し、かつ格子定数もほぼ同じであった。分子置換方によってこれらの結晶のうちいくつかに関しては構造が決定できており、今後の解析によって、CCA付加酵素によるCCA付加反応過程でのRNAの末端モニターリングシステムの詳細な分子基盤が明白になると期待できる。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)