Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
トレニア属およびアゼトウガラシ属の近縁種を用いた解析により、助細胞が分泌する花粉管誘引物質には、強い種の特異性があることが明らかとなった。誘引物質の候補と長年考えられてきた細胞外カルシウムについては、少なくとも単独で誘引物質として働くことはないことが示された。誘引物質は、進化速度の速い、助細胞で生合成される物質である可能性が示唆された。そこで、助細胞の遺伝子発現プロファイルから解析を進めた。助細胞のcDNAライブラリーを作製し、EST解析を行ったところ、5%もの高頻度で、Low-molecular-weight Cysteine-rich Protein(LCR)ファミリーの1つの遺伝子が見出された。LCRはアブラナの自家不和合性において花粉側リガンドとして働くSP11など、しばしば細胞間コミュニケーションにおけるリガンドとして働く。RT-PCR解析の結果、この遺伝子(TfLCR1)は、助細胞で特異的に発現していた。SignalPプログラムによりC末端側の70アミノ酸が細胞外に分泌される予測され、花粉管ガイダンス分子の候補と考えられる。現在、独自に開発したレーザーマイクロインジェクターを用いて、モルフォリノアンチセンスオリゴによる発現阻害や、大腸菌で発現させたTfLCR1の花粉管誘引能のin vitroアッセイなどを進めている。精製TfLCR1に、これまで報告例がないような強い誘引活性が認められたことから、誘引物質の有力な候補が得られたと考えている。
All 2006 Other
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Plant Cell Monograph 印刷中
Proc.Natl.Acad.Sci.USA 103
Nature Cell Biol. 8
プラントミメティクス 印刷中
新版 植物の細胞を観る実験プロトコール 印刷中
バイオサイエンス (印刷中)