Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
今年度の成果LAXの細胞非自律的な働きlax変異体では腋生分裂組織が作られないことから、LAXの機能は腋生分裂組織が形成される部位で発揮されると予想されたが、予想に反してLAX mRNAは腋芽の向軸側の境界で層状に発現した。LAXタンパク質の局在を調べたところ、LAXタンパク質の局在はmRNAが観察される領域から腋生分裂組織方向にずれていることがわかった。したがって、LAXタンパク質は方向性を持って細胞間を異動していることが示唆された。茎頂分裂組織の維持に必要なLONELY GUY (LOG)の解析log変異体では花芽分裂組織が正常に維持されず、花器官数が減少する。また、形成される花芽の数も少なく、小さな穂を形成する。理研植物科学センターの榊原均博士との共同研究により、LOG遺伝子はサイトカイニン合成の最終ステップである、ヌクレオチド型サイトカイニンからのヌクレオチドの離脱を触媒する酵素をコードすることが明らかになった。LOGは茎頂分裂組織の先端部分の非常に限られた領域で発現する。したがって、植物体中では茎頂分裂組織を維持するために局所的にサイトカイニンを活性化する機構が働いていることが示された。将来の展望イネでは、穂に形成される花芽の数は、穂の枝の先端の花序分裂組織が花芽に転換するタイミングによって決まる。今後は、LAXや、LOG遺伝子の機能に関してさらなる解析を行うことにより、サイトカイニンと分裂組織の相転換のかかわりについて新たな知見が得られるものと期待される。
All 2007 2006 Other
All Journal Article (4 results)
Nature 455
Pages: 652-655
Plant and Cell Physiology 48
Pages: 540-549
Plant Journal In press
Plant Journal (In press)