シャペロン依存的Ub化酵素と相互作用する新規プロテアソームサブユニットの機能解析
Project/Area Number |
17028002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
川原 裕之 北海道大学, 大学院薬学研究院, 教授 (70291151)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥6,200,000 (Direct Cost: ¥6,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
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Keywords | ユビキチン様蛋白質 / プロテアソーム / シャペロン / 蛋白質分解 / アポトーシス |
Research Abstract |
最近、シャペロン-プロテアソーム依存性の蛋白質代謝システムが細胞の恒常性維持に必須な役割を演じていることが明確になりつつある。プロテアソームは総数50種以上のサブユニット群から構成された巨大な多成分複合体であり、主としてユビキチン化された標的蛋白質を選択的に分解するATP依存性プロテアーゼである。これまで多くの変性蛋白質がユビキチン-プロテアソーム経路で認識・代謝されることが報告されてきたが、最近、26Sプロテアソームがシャペロン-ユビキチンシステムと能動的に相互作用しながら細胞内基質を選別するダイナミックな識別機構が明らかになりつつある。本研究で我々はプロテアソームの基質識別サブユニットのひとつが、2型ユビキチン様蛋白質Scytheを介してプロテアソーム本体とシャペロン依存性ユビキチンリガーゼXchipとを結びつけるアダプター的役割を果たしていることを突き止めた。Scytheは種々のシャペロンと相互作用することが知られている抗アポトーシス蛋白質であるが、ユビキチン-プロテアソーム系との相互作用を不能にしたScythe蛋白質の発現は、細胞死の調節経路に重大な影響を与えることを我々は見出しつつある。すなわち我々は、Rpn10cとの結合に関与するScytheのN末端領域を解析し、それがタンデムに並ぶ連結した4つのユビキチン様ドメインからなり、少なくとも2つのドメインの存在がRpn10cとの結合に必要であることを明らかにした。また、そのドメインがアポトーシス制御に必要であることを明らかにした。さらに、これらのドメインが多量体化におかかわること、ユビキチン依存的蛋白質分解系に直接関わる事などを初めて明らかにした。さらに本研究では、プロテアソームとシャペロン依存性ユビキチンリガーゼの協調機構の解明を目指すべく、線虫C.elegansを用いた逆遺伝学的機能解析を行ってた。我々は既に、RNA干渉法を用いてプロテアソーム基質識別サブユニットとシャペロン依存性ユビキチンリガーゼが協調して生殖細胞の形成に必須であることを見い出しており、論文出版の成果を挙げる事が出来た。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)